ラムネはなぜビー玉で栓をされてるの?
幼い頃、ラムネを不思議な気持ちでながめたことはなかっただろうか。なぜ不思議な形をしているのか、カラカラ鳴るビー玉はなぜ入っているのか、そしてなぜ取り出せないのか。缶が主流だった記者の子供時代にとって、ビー玉で栓をされたビン入りのラムネは特異な存在であり、また魅力的な飲み物でもあった。そこで、そんな幼い頃の疑問“ラムネはどうしてビー玉で栓をされているのか”を調査してみた。
話を聞いたのは全国清涼飲料協同組合連合会。まず、ラムネの歴史を教えてもらった。
「ラムネは今から150年前、イギリスで考案されました。幕末、ペリーが来航したときに、船上で日本の役人に振舞われたと言われているんですよ」
なるほど。かなり古い歴史のよう。その頃からビー玉で栓をしていたのでしょうか。
「いえ、ビー玉で栓をするようになったのは明治5年からで、それまではコルクで栓をしていました」
えっ!? 伝わった当時はビー玉で栓はされていなかったという事ですか?
「そうです。その後、コルクは時間がたつと炭酸が抜け不向きなことから、密閉でき炭酸の抜けないビー玉栓が誕生したのです」
それはびっくり。では実際にラムネはどうやってビー玉で栓をされているのか。同会が主催する「充填お試し会」に、潜入した。
主役は1本の機械。レバーのついた機械に、ビー玉入りのビンをはさんで固定します。ちなみにラムネは、シロップと炭酸を別々に入れるのが一般的だそう。知らなかった…。
固定されたビンに、炭酸を入れ、いっぱいになったところでレバーをまわして上下逆に。そうすると気圧差の関係でビー玉は口の部分に吸い付き、押してもとれないかたい栓になるという仕組み。よく考えられてますねぇ〜。
「そうでしょう?でも、イギリスで考案されたこのビー玉栓を日本が初めて国産化できるようになった明治25年、奇しくもアメリカでは“王冠”と呼ばれる栓が誕生したんです」
今でもビンビールなどに使われているあの栓ですね。せっかく生まれたビー玉栓の天下は長くは続かなかったと。
「はい。生産性・密閉性の高い王冠が主流となり、ビー玉栓は世界的になくなりました。今、ビー玉で栓をした飲み物を作っているのは、日本とインドだけと言われているんです」
ビン飲料の歴史に名を残し、廃れそうになりながらも日本ではしっかりと残っているんですね。
「夏に合うビー玉のカラカラする音や、栓を押して開ける手間など、日本人の好む何かがラムネにはあるのかもしれません」
工業の発展で廃れるはずだったビー玉栓。守られ、奇跡的に残った昔なつかしいラムネがこれからも続いていくよう、祈りたい。ラムネの明るい未来を願って、ラムネでかんぱ〜い!【東京ウォーカー/白石知沙】
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