ドラマもバラエティーも“現場主義”が浅田美代子流!
映画、ドラマ、バラエティー番組と多方面で活躍する浅田美代子が、余命半年と知った主人公が旧友を誘ってバンドを再結成し、本当に大切なものに気づいていく映画『僕らのワンダフルデイズ』(11月7日公開)に出演。竹中直人と夫婦役で息の合った自然体の掛け合いを見せる浅田に、“主婦役”の醍醐味を聞いてみた。
本作の竹中直人や、「釣りバカ日誌」シリーズの西田敏行など、個性の強いベテラン俳優を相手に、絶妙な合いの手を入れてきた浅田美代子。演じるコツなどはあるのだろうか?「その場に行った時の柔軟性でしょうか。竹中さんや西田さんの場合はポンポンってその場その場で演技が変わっていくんですが、その時それをどう受け止めるか。頭でかっちり決めてやっていると、それができないかなと。今回も竹中さんが突然何かをやり出すので、見てて吹き出しちゃいけないのも大変でした(笑)」。
一見、現場で作っていく方が大変そうに思えるのだが。「規制に捕らわれない仕事の方が好きですね。もともとデビューが『時間ですよ』(第3シリーズ、73年のホームドラマ)だから。あの掛け合いは、現場で作り上げたもので、台本とか一切関係なくやってたりしました」。
そう、浅田の確かな演技力は、「時間ですよ」シリーズや「寺内貫太郎一家」(74)などの名演出家・久世光彦に鍛え上げられたものだ。その経験は、今でも浅田の演技の礎となっているに違いない。「どうなるかわからないという現場の方がいいです。臨機応変が楽しいというか、頭で考える台本だけの世界ではなく、現場で作っていく方が面白いんです」。
そういう意味では「さんまのSUPERからくりTV」(TBS系)などのバラエティー番組もその場その場で作っていく“生もの”だ。浅田はバラエティーでも味のあるキャラクターを炸裂させているが、どんなスタンスで臨んでいるのか?「バラエティーも仕事なんですが、メイクしてきれいにしてもらってから友達の家に行くような感覚です。“素”なんですよ。やっぱり作ったものっていずれはがれるし、自分もしんどくなると思うので。でも、お芝居は違う。それはそれで対比が面白いですね」。
最後に、今感じる女優としての醍醐味について聞いてみた。「今は、普通の主婦、奥さん、お母さんと言われる役をいろんなパターンでやれることがちょっと面白いです。若い頃は何かの役がやりたかったりして、全然違ったのですが。主婦は主婦でも、それぞれに家族構成や設定が微妙に違うので、そこを作っていくのが楽しい作業ですね」。
70年代のスーパーアイドル・浅田美代子は時を経て、地に足をつけた演技派女優となった。その仕事に対する姿勢には無理がなく、自然体なところがいい。今後も彼女が扮するいろんな“日本のお母さん”を見ていきたい。【Movie Walker/山崎伸子】
「僕らのワンダフルデイズ」
がんで余命半年を知った男が、高校時代の仲間とともにバンドを再結成し、コンテスト出場を目指す姿を描く人間ドラマ。主演の竹中直人をはじめとする俳優たちの演技がより深い感動を誘う。
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