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映画「フラッシュバックメモリーズ3D」松江哲明監督、GOMAインタビュー【後編】「俺にもまだできることが残されてる…」

関西ウォーカー 2013年1月31日 21時47分 配信

本編では事故後にGOMA氏が描き始めた絵画作品も登場
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本編では事故後にGOMA氏が描き始めた絵画作品も登場

(c)2012 SPACE SHOWER NETWORKS INC.

  • 作品の成り立ちから完成までを語ってくれた松江哲明監督(右)とGOMA氏(左)
  • GOMA氏を支える家族の姿も印象的
  • 松江監督も衝撃を受けた11年3月の復帰ライブの映像も使用されている

現在公開中の映画「フラッシュバックメモリーズ3D」の松江哲明監督と、本作の主人公といえるGOMA氏へのインタビュー後編では、GOMA氏の事故から音楽活動復帰までの道のりと、東京国際映画祭でのワールドプレミア上映までを語ってもらった。

Q:映画の中でも触れられていますが、GOMAさんは事故後に突然、絵をお描きになられますよね

G:今でも自分がどうやって、いつ絵を描き出したのか全然わからないんです。最初は娘の絵の具を自分のものだと思って描いてましたね。しばらくは絵を描くことが自分の仕事だと思ってましたから(笑)。「絵を描くことが仕事じゃない」って家族に言われても、「え! そんなことないやろ」って感じでしたね。今それを聞いたら自分でも面白いですけどね。

M:でも家族は怖いですよね(笑)。娘さんはビックリしたんじゃないですか?「私の絵の具をお父さんが取った!」って(笑)。しかもこれまで見たことない個性的な絵というか。

G:娘はずっと「パパの仕事は絵を描くことじゃないで。パパの仕事はコッチやで…」って、僕の部屋にあるディジュリドゥのことを毎日、説明してくれたんです。それである日、ディジュリドゥを手にとることになったんですが、最初は楽器を見てもチンプンカンプンというか、娘が説明しても僕はまともな返事ができなかったみたいですね。毎日、娘が「パパの仕事は楽器を演奏することやで」って言ってくれたから、僕も「えっそうなん!?」と感じることができたんだと思います。僕自身、その頃のことは全然覚えてないけど、本当につい最近まで、これまで自分がどうやって日々を過ごしてきたかをわかっていなかったんです。

Q:娘さんが毎日かけてくれた言葉が音楽活動復帰への大きなきっかけになったんですね。

G:もちろんそれも大きかったですが、復帰ライブの前に仲間たちが僕の描いた絵を集めた個展を開いてくれたんですよ。そのときに、お客さんもたくさん来てくれて、みんなすごく感動してくれたんですよね。事故のあとは本当に「人生が終わった」と思って毎日過ごしてたから、僕の絵を見て感動してくれる人を見たときに「俺にもまだできること残されてるわ」と思った。それが音楽活動を再開する最初の大きなきっかけですね。個展からライブ復帰まで、さらに1年近く時間がかかりました。楽器を吹くことはできるけど、曲を覚えていくことがなかなかできなくて。今は脳に記憶を蓄積するんじゃなくて、それを何回も反復することによって、体に記憶を染み付かせる訓練をしています。たとえば“鉛筆を持つ”ことは、鉛筆を渡せば無意識に出来るじゃないですか。それって体の記憶なんですよ。小さい時から何度も繰り返している動作だから出来ることなんですよね。だから演奏に関しても、その域まで自分の感覚を高めていくというか、今はそれを生きる一つの方程式にしてますね。

Q:昨年の東京国際映画祭での3D版のお披露目はいかかがでしたか?

M:実は映画祭の上映で始めてGOMAさんに3D版を見てもらったので、緊張感がありましたね。

G:監督の隣で、お客さんと一緒にはじめて3D版を見ました。

M:2D版はすでにGOMAさんに見ていただいているので、怒られることはないだろうと思ってたんですが(笑)、ただ映像が3Dになることで、2Dとは全然違うものになるので。映画の作り手の意地として映像に関しては恥ずかしい仕事をしちゃいけないと思っていました。でも映画の途中でGOMAさんの体が音楽に反応して動いていたのを見て「大丈夫そうだ!」と思って(笑)。映画のあとでGOMAさんが握手してくださったのでホッとして、GOMAさんがそこまで感じてくれたなら、あとはお客さんにも届くはずだと確信しました。

G:映画祭で初めて3D版を見て、「すごい作品ができたな」と感じましたね。音の臨場感もすごかったし。事故からの3年間、自分の過去を掘り起こすことにエネルギーを費やしていたけど、この映画が完成したときに、自分の過去や今抱えている状況を説明する必要がなくなったと思えたんです。今の自分の脳と体で生み出せる新しい世界、今のそのままの自分で受け入れてくれる仲間と、その新しい世界へ思い切り飛び込みたいなと。そこにエネルギーを使えるようになりたいと思いました。そう思わせてくれた監督をはじめとする映画のスタッフの皆さんの存在はすごく大きいです。

映画「フラッシュバックメモリーズ3D」は2/8(金)まで梅田ブルク7で上映。2/9(土)からは第七藝術劇場にて2D版が上映される。さらに3/2(土)からは109シネマズHAT神戸でも3D版の上映が予定されている。また4/27(土)~5/6(月)には、大阪PINE BROOKLYNにて「GOMA個展 記憶展第三章『ひかり』」が催される。

【取材・文=関西ウォーカー編集部・鈴木大志】

フラッシュバックメモリーズ 3D

2013年1月19日(土) 公開

ディジュリドゥアーティスト&画家として世界的な人気を誇るGOMA。09年に交通事故でMTBI(軽度外傷性脳損傷)となりながらも、リハビリを経て奇跡の復...

  • 本編では事故後にGOMA氏が描き始めた絵画作品も登場
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  • 松江監督も衝撃を受けた11年3月の復帰ライブの映像も使用されている

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