【ラーメニスト座談会(4)】“カスタムつけ麺”がブームに!?

麺だけでもウマイ
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【ラーメンの価格にモノ申す!】

矢守「ことしほど価格変動がおきた年はないでしょう。極端な例では、800円のつけ麺を一気に1000円に値上げした店もありました」

遠藤「小麦粉が値上がりした以上に、原油価格が上昇しているのがつらいようですね。輸送費から箸まで、あらゆるコストがかかるようになった」

跡部「一般の人から見た、ラーメンの適正価格っていくらなんでしょうね。昔は650円でしたけど」

矢守「いまは750円くらいじゃないかな」

跡部「お客の側も、新料金に順応するまで時間がかかりますよね。僕の感覚では、自家製麺の店なら30円くらいの値上げが妥当じゃないかと。50円なら仕方ない。100円上げるのはやっぱり便乗だと思っちゃいます。いま価格を上げてる店、変えない店。なかには下げている店もある。『麺酒場 凪』(東京都渋谷区)とかは下げたんですよ。お客に対する店の姿勢が少し見えてきますね」

遠藤「でもね、僕は50円くらいなら値上げした方がいいと思っている。一見、同じ値段で頑張っていても原材料を変えたりして、おいしくなくなっているところもある。おいしくないの出すんだったら50円上げて欲しいな」

矢守「コストパフォーマンスでいったら、やっぱり『ラーメン二郎 目黒店』(同目黒区)ですよ。あのボリュームで、いまだに500円。もう値段上げても構わないよといってあげたいくらい(笑)」

【今後のラーメン界は“麺”に注目】

矢守「昨年から言われている、トマト麺はまだ本格的なブームになりませんね」

遠藤「冷やしラーメンにトマト使う店は少し増えましたけど」

跡部「論理的にはラーメンにトマトってありなんですけどね」

矢守「女性に人気がある、チェーンの『太陽のトマト麺』に期待したいところです」

遠藤「僕は、ラーメンの“パスタ化”が進むと思います。ラーメンの枠を超えて“料理”になってきている気がします。特にうまい麺が増えて、それだけ食べてもおいしいんですよ。パスタもそうじゃないですか」

矢守「そう言えば、つけ麺は完全に定着しましたね」

跡部「首都圏ではしっかり根付いて、いまじわじわと全国へ広がってます」

遠藤「東京で修行した人が、地方に次々とつけ麺店を出店してますよね。福岡や札幌など地元のラーメンが強い街でも、風穴を空けようとしてます。テレビでもつけ麺特集が増えたことで、もう誰もが知っている言葉になった」

矢守「そうじゃなかったら“ラーメン、つけめん、ボク…”なんてギャグ言わないですよ! つけ麺専門店も数多くできて、違和感もなくなりましたよね」

跡部「夏だけのものでなくて、いまや通年でつけ麺需要がある」

矢守「いまいち食欲がない時や暑い時も、つけ麺だと食べやすいのがいいよね」

遠藤「そういう人って結構多いんですよ〜」

矢守「つけ麺の定着も、麺がおいしくなっているからというのが背景にありますね、麺の味をじっくり噛み締めることができるので」

遠藤「つけ麺は、麺の量が選べる店が多いのもうれしいです。並と大盛の値段が一緒のところも多いですよね」

矢守「9月にオープンした『フジヤマ製麺 武蔵小山店』(同品川区)は、なんと温度が選べるんですよ。“氷締め”や“ぬめり落とし”とか。太さと量に加えて、温度という新たな次元でカスタマイズができる。博多のトンコツラーメンは、麺の固さが選べるじゃないですか。自分仕様で選ぶうれしさがあるんですよ、つけ麺には。まだまだ躍進は続くとみています」

以上、東京ラーメンの最新事情を“ラーメン愛”あふれる視点で語ってもらった。東京都内には現在約5000店ものラーメン店があるという。まだ見ぬ“うまい1杯”を探して、存分に食べ歩きを楽しんでほしい。【構成・東京ウォーカー/片岡研】

この記事は「東京ウォーカー」08年22号(10/14発売号)の「ラーメン特集」より加筆したものです

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