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プロのアドバイスで家計を元気に!「子どもの大学進学、奨学金制度活用の注意点は?」

レタスクラブニュース 2017年3月15日 20時00分 配信

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これからの暮らしのお金はどうなる? 4人のお金のプロがお金の流れを予測する「マネー予報図」。今回はファイナンシャルプランナーの深田晶恵さんが、今話題になっている大学の奨学金制度について教えてくれました!

【子どもの大学進学、奨学金制度活用の注意点は?】

●ハードルが高い給付型奨学金

家計にとって、子どもの教育費は大きな負担になるものです。経済的な問題のために大学進学を諦める子どもは少なくありません。「国の奨学金として新たに給付型奨学金制度が始まる」というニュースを耳にして、「ウチも利用できないか」と考えた人もいるでしょう。しかし、給付型奨学金は簡単に受けられるものではなさそうです。対象は住民税が課せられない世帯などの生徒で、1学年2万人と決して多くはありません。高校からの推薦が必要で、「高い学習成績」か「教科以外の学校活動での成果」が求められます。経済的に厳しい場合でも、やはり今までどおり、貸与型の奨学金を利用することになるケースが多いでしょう。

●貸与型奨学金は子ども自身の「借金」に

日本学生支援機構(JASSO)によれば、JASSOの奨学金を借りている大学生は平成27年度で2.6人に1人。これだけたくさんの人が利用していると、奨学金を借りることへの抵抗感は小さくなるものでしょう。子どもが「友達がみんな奨学金で大学に行くといっているから、自分もそうする」といいだすケースもあります。しかし「みんなが利用しているから」と安易に考えるのは危険です。貸与型の奨学金は、「子どもが借り、本人が返す義務を負う借金」。延滞すれば大きなダメージになります。ところが平成27年度のデータでは、JASSOに奨学金を返済している人のうち、3カ月以上延滞している人は4・2%もいて、実際に返せなくなっている人は少なくないのです。

●返済が滞れば“ブラックリスト”へ

奨学金を延滞すると、具体的にどんなダメージを負うのでしょうか。JASSOは数年前から奨学金の申し込み時に「個人信用情報」を「個人信用情報機関」に登録することへの同意を求めています。「個人信用情報」とはローンやクレジットカードの利用状況などのことで、口座からの引き落としが3カ月以上滞ると信用情報に「異動情報」が登録されます。これがいわゆる“ブラックリストに載った”状態です。信用情報に傷がつくと、一定期間、住宅ローンやクレジットカードの審査に通らなくなりますし、携帯電話の買い替えの際は分割払いが利用できなくなります。スマートフォンを買う場合、本体料金として5~10万円の現金が必要になることも。こうした不便を避けるためにも、延滞は絶対に避けなくてはなりません。

子どもが将来「奨学金が返せなくなった」という事態を迎えないために、奨学金は「みんなが借りているから」といった軽い気持ちで利用すべきではありません。借金を負って進学する道を選ぶのであれば、さきざきの返済も見据え、まずは親子でよく話し合うことが大切です。

【今回の予報 POINT】

1.新制度「給付型奨学金」は利用のハードルが高い。貸与型の利用が現実的

2.奨学金の返済が滞ると“ブラックリスト”に。安易に借りるのはNG

この春、“サクラサイタ”子がいる家庭はもちろん、うちはまだ先だから…という家庭も、しっかり考えたい“身近な経済問題”です。※記事の内容は2月7日現在。

【東京ウォーカー/記事提供=レタスクラブ】

今回のプロは:深田晶恵さん
ファイナンシャルプランナー、生活設計塾クルー取締役。家計相談、講演、メディア出演などで活躍。『共働き夫婦のための「お金の教科書」』(講談社)など著書多数。

イラスト=平井さくら 編集協力=千葉はるか

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