『猿の惑星』VFXスーパーバイザーの仕事ぶりに樋口真嗣監督たちが感動

『猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)』のトークショーが開催
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人気シリーズ最新作『猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)』のVFXスーパーバイザーを務めたダン・レモンが来日し、9月26日にTOHO シネマズ 六本木ヒルズで開催されたプレゼンテーションに登壇。その後、『シン・ゴジラ』(16)の樋口真嗣監督や、同作でVFXスーパーバイザー及び編集を務めた佐藤敦紀と共にスペシャルトークショーも行った。

ダン・レモンは、『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』(11)、『猿の惑星:新世紀(ライジング)』(14)の両作でアカデミー賞視覚効果賞にノミネートされ、『ジャングル・ブック』(16)で同賞を受賞している。

ダン・レモンは丁寧にパフォーマンス・ピクチャーやモーション・キャプチャーについて解説した後「人間と猿の構造を深く理解し、人間を猿に変換させなければいけなかった。最終的には、役者同士の化学反応が、物語に信憑性を伝えることも多い」と役者陣へのリスペクトも口にした。さらに「本作では500人のスタッフが携わった」と、ずらりと並んだスタッフのクレジットを見せた。

樋口監督はハリウッドのVFX技術の素晴らしさにうなりながらも、主人公のシーザーを演じたアンディ・サーキスの演技も絶賛する。「ものすごく個性的。表情がCGを通すことによって、いい形で浮き彫りになる。ズバ抜けてすごい」。

ダン・レモンも「アンディはとにかく優秀な役者さん。彼のいいところは、すべてのキャラクターを演じ分けられる点です。シーザーもキングコングも全く違うキャラクターになっていました。アンディは七変化できるんです」とその演技力に太鼓判を押した。

佐藤はニット帽のVFXの表現に驚いたそうで「本来はスパゲティや毛糸ものを作ろうとするととんでもないことになる。よくやりましたね」と感心する。ダン・レモンは「あれは難しかった。猿を完璧にしようとしながら、ファー・システムも作ったんだ。それをニット帽の表現に使いました。毛並みの流し方を変えたり、微調整をしながら作り込んでいきました」と教えてくれた。

さらにダン・レモンは「こういうストーリーを作りたいと思った時、どんなテクノロジーが必要なのかわからない時ほど燃えるんです。ニット帽の表現もそうでした。このツールが使えるんじゃないという応用から始まったから」と笑顔で語った。

また、彼は「どんなにテクノロジーが進んでも役者は必須です。アカデミー賞の審査員もアンディ・サーキスの演技がどれだけ作品に貢献したかということをもっと評価してほしい」と訴える。

佐藤も「役者だけでもCGだけでもない。彼らのコラボレーションでこれだけのハイクオリティの映画が作られている。僕らもそういう仕事をしたい」と熱く語った。

『猿の惑星:聖戦記(グレート・ウォー)』は、カリスマ的な主人公のシーザーが、リーダーとしての使命感と、家族を奪われた復讐心の狭間で葛藤するドラマが描かれる。【取材・文/山崎伸子】

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