「日田・千年あかり 2008」に行ってきた! 

竹灯籠から柔らかい灯りがこぼれ、辺りは幻想的な雰囲気に包まれた
  • 竹灯籠から柔らかい灯りがこぼれ、辺りは幻想的な雰囲気に包まれた

大分県の西部に位置し、周囲を阿蘇・くじゅうなどの美しい山々と、そこから流れ出る豊富な水に恵まれた日田。古くから北部九州エリアの交通の要衝として栄え、江戸時代には幕府直轄地・天領となり、西国筋郡代(さいごくすじぐんだい)が置かれるなど、政治・経済・文化の中心地として繁栄してきた歴史ある街だ。また、最近、亡くなったジャーナリスト・筑紫哲也氏の出身地でもある。

大分自動車道・日田ICから車ですぐ、花月川を越えた先にある豆田町で、11/8(土)・9(日)に、天領時代の栄華を再現する「第29回 日田天領まつり」が行われた。古い街並みが残る通りのあちこちに出店が並び、さまざまな催し物が行われていた。なかでも目玉は9(日)の「西国筋郡代着任行列」だ。新しい郡代(日田市長が扮する)が赴任し、代官所に入るまでの様子を再現したもので、総勢200名もの行列が、時折パフォーマンスをしながら町内を練り歩く。地元の小学生らが参加した「こども時代行列」では、いま注目の篤姫を先頭に、島津斉彬公や高杉晋作、西郷隆盛、坂本竜馬、勝 海舟など幕末に活躍した偉人たちになりきった姿に、沿道の観客から拍手や歓声があがっていた。

行列見物のあとは、夜のメインイベント「千年あかり」まで、どっぷり観光三昧。まずは、空腹を満たすため、港町児童公園で開かれていた「日田やきそばスタジアム&どん鍋スタジアム」へ。焼きそば専門店「想夫恋」の本店がある日田市は、実は、焼きそばの名店・老舗が20軒ほど集まる焼きそばのメッカ。国道210号線沿いは別名「焼きそば街道」といわれるほどだ。公園にはテントを張った仮設店舗が10軒ほど並び、威勢のいい掛け声が響き、焼けたソースの甘く香ばしい匂いが漂っている。早速、チケットを購入し、列に並んで商品を購入。ハーフサイズ1つ300円、男子ならば2、3つくらいは食べられる量なので、いろいろな店の味を比較できて楽しい。記者は、友人らとあわせて5軒の店で購入。焼きそばなんて、味にそれほど大差はないと高をくくっていたが、食べてみてびっくり。麺の太さはもちろん、焼き加減、ソースの味付け、具ひとつとっても、それぞれの個性があって、まさに目からウロコの体験である。

そのあとは、一気に食い気がむくむくとわきだし、怒涛のグルメラッシュ! 地元で話題の「豆田ロール 粋」の季節限定“抹茶ロールケーキ”に始まり、カカオの程よい苦味が印象的な「MOMO」の焼き菓子“KOKORO”、しっとり柔らかい生地が心地よい口当たりの「Simple」の“シフォンケーキ”とスイーツのオンパレード。さらには、戦前に創業したドーナツ専門店から、うなぎにご飯を混ぜて食べる“ひつまぶし”ならぬ“ひたまぶし”のおにぎり版、日田天領水を使った燻長酒造のにごり酒などなど、食べては飲んで、飲んでは、またつまみ食い。

そうこうしているうち、あたりはとっぷり陽も落ちて、いよいよ本日のファイナルイベントの「千年あかり」のスタート。豆田町エリアを中心に、花月川や、豆田上通り、みゆき通りなどの会場や店先に、竹で作った灯籠に火を灯す、なんとも優雅な祭りだ。

実行委員会は、「山林保全を目的に、周辺の山々から竹を伐採し、竹灯籠に加工、ロウソクを灯した“天領ランタン”や、竹のオブジェなどに使用し、その後は、床材や竹炭へリサイクルします。過去千年・未来千年に思いを馳せながら、また、自然環境についても考えていけるようなイベントにしたい」と、祭りを通じて日田市の町おこしにつながればと、期待を寄せる。

午後16時過ぎ。スタッフたちが一つずつロウソクに火をつけていく。空が群青色に染まり、星がチラホラ輝き出すころになると、花月川の河川敷一帯に約8000本の竹灯篭の明かりが浮かびあがり、雄大で幻想的な光景に目を奪われる。豆田町の通り沿いにも大小さまざまな形をした灯籠がゆらめき、柔らかなオレンジ色の灯りが、昼間とは違った、趣きある町の表情をいっそう引き立てる。まるで、江戸時代にタイムスリップしたかのような、ゆっくりと穏やかな時間が、ここには流れていた。

11/14(金)〜16(日)には、大分県・竹田市でも「たけた灯籠祭り」が開催され、城下町界隈を約2万本の灯籠でライトアップする。箏や琴のコンサートや、屋台村、ギャラリーの開放などもあり、また違った味わいだという。秋の夜長を楽しむ灯りのセレモニーに、ちょっと癒されてみるのも、いいものですよ。

【九州ウォーカー/飯尾 賢】

■日田天領祭り/日田千年あかり
11/8(土)・9(日)
大分県日田市豆田町一帯
豆田市観光協会 0973・22・2036

■たけた竹灯籠 竹楽
11/14(金)〜16(日)
大分県竹田市街
竹田市観光ツーリズム協会竹田支部
0974・63・2638

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