ヒュー・ジャックマンはやっぱりグレイテスト、な絶品ミュージカル映画!<連載/ウワサの映画 Vol.19>

「ミュージカルだからって、ヒュー・ジャックマンを出しゃあいいってもんじゃないわよ」ってことで、ザック・エフロンも共演とあり、置きに行った感にややシラけ気分だった「グレイテスト・ショーマン」。…でしたが、「19世紀の設定なのに、現代的でクールな音楽!」という冒頭からの意外性に加え、パワフルなキャスト&楽曲に体が勝手にノッちゃった!結局は「ほかの誰にできるの?この役」と、ヒューのスター性の高さを再認識するに至ったのでした。”ショーマン”のお話だけに、完璧に歌って踊れて、おまけにカリスマ性もないと務まらなかったってわけ。

ショービジネスの原点を築いた伝説の興行師フィニアス・テイラー・バーナムがモデル。芝居や音楽が上流階級のものだった時代に、一般市民にまで娯楽を広めた人です
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舞台は19世紀半ばのアメリカ。幼なじみの妻・チャリティ(ミシェル・ウィリアムズ)の幸せを願い、挑戦と挫折を繰り返してきたバーナム(ヒュー・ジャックマン)は、”髭女”らオンリーワンの個性を持つ人々を集めたショーで大成功!ですが、奇抜なショーには反対派も多く、裕福になっても社会には認めてもらえません。そんな折、若き相棒フィリップ(ザック・エフロン)の協力により実現したヴィクトリア女王への謁見の場で、美貌のオペラ歌手ジェニー・リンド(レベッカ・ファーガソン)と出会うバーナム。「ジェニーと組めば一流プロモーターとして一目置かれる!」と考えた彼は、ジェニーのアメリカツアーに全力を注ぐことに。一方、団長の座を任されたフィリップは、一座の花形・アン(ゼンデイヤ)との障害多き恋に悩みつつもショーを成功させようと奮闘。しかし、すべてを失いかねない波乱が彼らを待ち受けていました…。

【写真を見る】お嬢さまなのに貧乏バーナムと駆け落ちし、夢見がちな彼を支える賢妻役にミシェル・ウィリアムズ。経年による心身の変化を繊細に表現します(ヒューは若作りに失敗?)
  • 【写真を見る】お嬢さまなのに貧乏バーナムと駆け落ちし、夢見がちな彼を支える賢妻役にミシェル・ウィリアムズ。経年による心身の変化を繊細に表現します(ヒューは若作りに失敗?)

鑑賞後しばらくは頭の中でグルグルと回り続ける印象的な楽曲を手掛けたのは、昨年「ラ・ラ・ランド」でアカデミー主題歌賞に輝いたベンジ・パセック&ジャスティン・ポール。まだ30代前半の若き才能です。今作でも候補となっているアカデミー主題歌賞を受賞すれば、アカデミー賞+ゴールデン・グローブ賞の各主題歌賞を2年連続でW授賞という快挙になります!この2人、引き出しも多くて、毎度しっかりと独創的。ユルめの「ラ・ラ~」とガチの「グレイテスト~」、この2年でミュージカル映画の魅力と振り幅の大きさを実感させてくれました。大迫力のヒューと、声の通らなさがちょうどいいライアン・ゴズリングの配役も好対照ですよね(笑)。

ヒュー×ザックのデュオパートは、実力派同志の相乗効果もあって期待を軽く超える仕上がり。2人して歌うますぎです。ショットグラスを使ったパフォーマンスもキレキレ!
  • ヒュー×ザックのデュオパートは、実力派同志の相乗効果もあって期待を軽く超える仕上がり。2人して歌うますぎです。ショットグラスを使ったパフォーマンスもキレキレ!

本作は”ザ・ミュージカル映画”ってことで、歌と踊りを存分に堪能できるように、テンポも良くてわかりやすいストーリー展開になっています。でも、でもね…、プロットがやや雑に感じちゃったりして…、多くを望みすぎなのはわかってるんです…。だけど、”freak”と呼ばれる一座のメンバーたちのバックグラウンドを掘り下げた版が、ぜひとも観てみたい。社会のつまはじき者がバーナムに見いだされ、賞賛を浴び、自信を持てるまでになる過程が深まれば、「外見や地位なんかどうでもいいっ、これが私!」っていう歌詞の主題歌”THIS IS ME”が、よりガツンと響いてくる気がするんですよねー。

レティ(中央、ヒゲの女性)役のキアラ・セトルが歌う主題歌にも注目の楽曲コンビは、ブロードウェイの「ディア・エヴァン・ハンセン」で’17年度トニー賞オリジナル楽曲賞も受賞!
  • レティ(中央、ヒゲの女性)役のキアラ・セトルが歌う主題歌にも注目の楽曲コンビは、ブロードウェイの「ディア・エヴァン・ハンセン」で’17年度トニー賞オリジナル楽曲賞も受賞!

ヒューに次ぐ”歌って踊れる要員”のザック・エフロンも、久しぶりに輝いていました!まぁ、歌って踊っていない時はヒューと違ってイマイチ華が足りないんですけどねぇ。ドラマにも映画にもハマった「ハイスクール・ミュージカル」が絶頂期だったのか、彼のとっつぁん坊や化に軽くショック…(泣)。とはいえ、声質は変われど歌唱力は健在だったので、これを機に過去の栄光を取り戻してほしいものです(マッチョ路線には強く反対!)。ゼンデイヤと共に魅せるブランコを使った空中パフォーマンスは見逃し厳禁ですよ。技術的にも高度で超ロマンチックなシーンになってます!

上流階級の生活を捨ててバーナムの弟子となった、ザック扮するフィリップ。皮膚の色の違うアン(ゼンデイヤ)との恋に苦悶します…。視線で交わす”密かな愛”がステキ~
  • 上流階級の生活を捨ててバーナムの弟子となった、ザック扮するフィリップ。皮膚の色の違うアン(ゼンデイヤ)との恋に苦悶します…。視線で交わす”密かな愛”がステキ~

階級や人種といった数々の壁をぶち壊した主人公の豪胆さと、アガるナンバー、そしてハリウッド屈指のスターによる上質パフォーマンス…。壮大なスペクタクルに呑み込まれて、気付けばスカッと心が晴れ、躍動感が全身に伝染していることでしょう。個人的には、ファンタジーな雰囲気に「ビッグ・フィッシュ」的温かさもチラッと感じてほっこり。なかなか巡り合えない王道エンターテインメントの秀作、無邪気に楽しかった!【東海ウォーカー】

歌姫ジェニー・リンド役のレベッカ・ファーガソンの美しさといったら…。歌声も素晴らしく、「ネヴァー、ネヴァー、ネヴァー!」と叫ぶ渾身の熱唱がどうにも耳から離れなーい!
  • 歌姫ジェニー・リンド役のレベッカ・ファーガソンの美しさといったら…。歌声も素晴らしく、「ネヴァー、ネヴァー、ネヴァー!」と叫ぶ渾身の熱唱がどうにも耳から離れなーい!

【映画ライター/おおまえ】年間200本以上の映画を鑑賞。ジャンル問わず鑑賞するが、駄作にはクソっ!っとポップコーンを投げつける、という辛口な部分も。そんなライターが、良いも悪いも、最新映画をレビューします! 最近のお気に入りは「The Beguiled/ビガイルド 欲望のめざめ」(2月23日公開)のエル・ファニング!

■グレイテスト・ショーマン
2月16日よりミッドランドスクエアシネマほかにて公開
監督:マイケル・グレイシー
出演:ヒュー・ジャックマン ザック・エフロン シェル・ウィリアムズ レベッカ・ファーガソン ゼンデイヤ('17米/20世紀フォックス映画)
上映時間:105分
©2017 Twentieth Century Fox Film Corporation

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