【連載・シブヤ大学(4)】シブヤの地ビール作ります!

渾身のプレゼン!
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とりあえず“生”、最後も“生”、一晩中、生。ビールLOVEな記者が(毎回2日酔いで)密着している、シブヤ大学×アサヒビールの「ビールゼミ」。同ゼミは、事前の選抜試験を通過した28名が、ビールの歴史や製造方法、分類などを学び、渋谷の地ビールを作ろうというもの。8月の開講以来4回目となる11/16の講義は、いよいよ製作するビールの味を決定する。

1回目から3回目まで、議論を重ね、渋谷を歩き、アイデアを持ち寄ってきた受講生。5つのグループに分かれて行ってきたグループワークだが、ゼミ以外の平日にも集まるほど気合が入る。年齢も職業もライフスタイルも異なるメンバーたちは議論百出を経て、シブヤビールを酒造する隅田川ブルーイングのスタッフにプレゼンを展開した。

「渋谷の街のイメージをうまくビールに落としこんでいて、本当に素晴らしかった」と講師を務める紫牟田伸子さん(日本デザインセンター)に言わしめるほど各グループの発表は完成度が高かった。

ロゴマーク(プレゼン課題には入っていない)まで作る意気込みを見せたグループは「いつまでも輝き続ける光を放つ街、シブヤ」をキャッチフレーズに、シブヤビールを「Precious Stones」と命名。「渋谷を訪れる人たちは、さまざまな希望や期待と胸に頂いた、ダイヤの原石。その原石が集まる街は、まるで宝石箱のよう。その高揚感を煽るように、香りはフルーティなもので色は、渋谷らしく人や物を凝縮したような濃厚な色味。万人受けするように苦味は、比較的ライトにしたい」と提案。

ほかにも、代々木公園を大きなパブと仮定し、流行の発信地、オリジナリティ溢れる街というインスピレーションなどから「シブヤ流」と命名したグループ。無表情な人がたむろする駅前の“ツン”としたイメージと万人を受け入れるゆるい“デレ”っとしたイメージを掛け合わせ、“ツンデレな街”というキーワードを導き出し、ビールのエールと応援するエールから「シブヤエール」と名づけたグループも。

投票の結果、見事選ばれたのは、身近な存在になってほしいという意から「シブヤビールトナリニ」と付けたグループ。人々を睡蓮の花のつぼみに見立て、渋谷の街先で咲く人になろうとキャッチフレーズを付けた。「“トナリニ”を飲んでいる人同士が、知らない人でも乾杯するのがルール。街中が、ビールを介してつながっていく。透明感のある薄い黄色、街歩きのお供になれるようにアルコールは軽めで、ガス感もソーダのようなやさしい炭酸を提案したい」とプレゼンした。

墨田川ブルーイングのスタッフは「みんなビールをよく知っていて、この短い時間でよくまとめている。今まで作った118種のビールのレシピにない、新しいものが作れそうです」と期待を語った。アサヒビールのスタッフも「自分たちが気づかなかった視点があり、こちらが勉強になった。皆さんをスタッフとして引き抜きたいです(笑)」と賞賛の言葉を送った。

「選ばれたのはひとつの案ですが、これまでにみんなで議論を重ねた結果ということです。今後は、渋谷ビールのパッケージやロゴを考えていきます。さらに、完成した暁には、メディアを集めて大々的(!?)に発表会も行いますので、そのプロモーション方法も検討しましよう」と紫牟田さんの口からはこれまでには発表されていなかった壮大な計画も語られた。

通常、商品開発までには1年以上の歳月を費やすが、受講生たちの探究心、熱心さ、なによりビールを愛する想いが、ここまでシブヤビールのカタチ作った。これからは、実際に酒造スタッフが製作にかかり味を吟味し、受講生が思い描いているシブヤビールにより近づけていく。“街歩きに合うビール”は、人、流行、情報、ありとあらゆるものが交差する、クロスポイント・渋谷にピッタリである。街行く人が“シブヤビール”を片手に満面の笑みを浮かべている姿が頭の中に浮かんできた。【東京ウォーカー/町田拓郎】

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