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注目のマンガ家・浅野いにおが告白「『ソラニン』はあの頃の自分を描いた作品」(2)

映画「ソラニン」について語ってくれた原作者の浅野いにお氏
  • 映画「ソラニン」について語ってくれた原作者の浅野いにお氏

――今回の映画化は、歌詞以外の部分でも原作を振り返るきっかけになったと思いますが、あらためて「ソラニン」とは浅野さんにとってどのような作品ですか?

浅野「描いていたころは、僕自身が種田たちと同じぐらいの年齢だったんです。大学時代からの友人たちはフリーターになっていて、みんなで集まって週3ぐらいで遊んでいました。その“ぬるま湯”は気持ち良くもあったんですけど、このままの状態がずっと続くわけはないなと感じることもあったんです。僕自身、この作品を描く直前までは漫画家としてほとんど無名だったので、“転職するならまだ間に合う”ということも考えていたんですよ。ですから「ソラニン」は当時、自分が抱えていたいろんな思いを正直に描いた作品なんです。あれから4、5年たって僕の性格も多少は変わったので、今読み返すとちょっと違った感想を持ったりしますけどね」

――現在は「ビッグコミックスピリッツ」(小学館)にて「おやすみプンプン」を連載中ですが、今のご自身の感覚に近い作品になっているのでしょうか?

浅野「『ソラニン』の種田とプンプンは、かなり近いキャラクターだと思っています。そういう意味では両作ともに根幹では同じものがあるかもしれない。でも、それぞれの作品を描いている目的は違いますからね。『ソラニン』のころは、“この作品では失敗できない”という思いがありましたから、間口を広くしなきゃいけなかったんです。僕はわりとネガティブな方向に行ってしまいがちなんですが、その点はブレーキをかけて最後まで描き切ってみようという作品だったんです。そういう描き方をしていたので完成した時には達成感もありつつ、ちょっとしこりが残っている感覚もありましたが、この作品の描き方としては正解でした。ただ、そのしこりの部分を晴らすべく、次の作品では自分の中の天秤をつり合わせたいという気持ちが強かったんです。そういう意味でも『おやすみプンプン』は描き進めるうちにえげつない表現にもちゅうちょが無くなりまして。『―プンプン』は今6巻まで続いていますが、『ソラニン』(全2巻)という作品の存在が大き過ぎて、6巻でもまだバランスが取れていないんですよね。もうちょっと描き続ける必要があるようです」

取材/文=大小田真

映画「ソラニン」
4月3日(土)より新宿ピカデリー、渋谷シネクイントほかにて全国ロードショー

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