『パーマネント野ばら』主演の菅野美穂が語る幸せのつかみ方

『パーマネント野ばら』が8年ぶりの主演映画という菅野美穂
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港町にひっそりと佇むレトロな美容室を舞台に、たくましく生きる女性たちの恋模様をつづった『パーマネント野ばら』(公開中)。本作で『Dolls(ドールズ)』(02)以来、8年ぶりとなる映画主演を飾った菅野美穂に、撮影中のエピソードを語ってもらった。

原作は『女の子ものがたり』『いけちゃんとぼく』(09)など、映像化が続く西原理恵子の同名漫画。菅野美穂も「ファンキーでハチャメチャなんだけど、読後の余韻が切なくってぜひ出演したいなって思ったんです」と西原漫画の魅力を語る。

そんな彼女が演じるなおこは、娘を連れて故郷に出戻ったシングルマザー。母まさこ(夏木マリ)が営む美容室“パーマネント野ばら”で店を手伝いながら、それなりに楽しく暮らしている役どころ。店に集うのは近所のおばちゃんたちに、彼女の親友たち。みんなひと癖もふた癖もある個性派ぞろいだ。「現場でもみなさんの掛け合いが面白いからついつい入りたくなっちゃうんですけどね」と彼女のお笑い好きの血は騒いだようだが、劇中ではあくまで聞き手に徹し透明感たっぷりに演じている。が、彼女は周囲に内緒にしていることがある。高校の教師カシマ(江口洋介)との恋。ふたりのシーンは、気恥ずかしいほどピュアで愛らしさに満ちている。「あのシーンでの(吉田大八)監督は、私なんかより乙女でした。『白い服を着て、髪をおろして会いに行く』なんて少女漫画みたいで照れくさいんですけど、確かに恋のウキウキした感じの時って、恥ずかしいことも平気でできちゃったりするんですよね」と菅野がとびっきりの笑顔で教えてくれた。

恋といえば、なおこの友達のみっちゃん(小池栄子)も、ともちゃん(池脇千鶴)の彼も超だめんず。だが「どんな恋でもないよりましやき」と前を向いているのが印象的だ。菅野も「『美しい言葉だな』と思ったのと同時に、『それでも恋を追いかけるから、傷つくし。苦しくなるのに』ともどかしい気持ちも覚えました。でもパワフルなんですよね。原作に『女ってどうにかなる』ってセリフがあるんですけど、それってオーライではなくドンマイみたいな。大丈夫じゃなくても結局大丈夫にしちゃう。西原さんの経験から出ている言葉だから心に深く突き刺さる。先日、対談させていただいたんですけど、彼女ほどの人でも楽な恋はできないと聞いて、だから恋って面白いんだなって改めて思いましたね」と言う。

誰もが幸せをつかみたくて恋をするのに、現実はなかなかうまくいかない。すると彼女が「『幸福ってなんだろう?』と考えないことが大事なんだと思うんです。“ない”答えを探すより、目の前にあることを楽しんだほうがいいじゃないですか。劇中のなおこのセリフで『こんなもんやないのかな』というのがあるんですけど、女同士でワイワイガヤガヤ楽しくしゃべっているうちに、解決しないこともあるけど、解決することもある。それをオシャレにしたら『セックス・アンド・ザ・シティ』で、お座敷で焼酎ガブ飲みなら『野ばら』(笑)になるだけで、根本は一緒。恋に年齢は関係ないし、女はタフで強いと思いますよ」と語ってくれた。

夫に浮気されたって、殴られたって、前を向いて歩く女性たちは強くて美しい。そんな女性賛歌に仕上がった『パーマネント野ばら』。友達同士で見て、焼酎片手にガールズトークで盛り上がるのも良いけれど、女の本音を知りたいチャレンジャーな男性陣にもお勧めしたい。ぜひ劇場でご堪能あれ!【Movie Walker/大西愛】

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