「池袋は空洞」“フェスティバル/トーキョー”会見で蜷川幸雄氏

左から、飴屋法水、宮城 聰、イ・ユンテク、蜷川幸雄、松田正隆、高田 明、松井 周。井手茂太は途中退席
  • 左から、飴屋法水、宮城 聰、イ・ユンテク、蜷川幸雄、松田正隆、高田 明、松井 周。井手茂太は途中退席

09年2/26(木)〜3/29(日)までの約1か月、東京芸術劇場(東京都豊島区)と周辺の2開場をメインに開催される、現代舞台芸術の祭典「フェスティバル/トーキョー」。本サイトで既報通り、東京文化発信プロジェクトの一環として“世界最先端の舞台芸術を東京から発信し、日本・アジアを代表する規模の祭典を目指す”という一大プロジェクトだ。“東京国際映画祭の演劇版”とでも言えばイメージしやすいだろう。

11月下旬、世界の巨匠・蜷川幸雄氏など8名のアーティストを集めて、記者会見が行われた。蜷川氏は「我々が外国に演劇を観に行くように、彼らが東京に観に来てもらえるような舞台を創りたい」と挨拶。このイベントを“世界的な祭典”にしようとする意気込みが感じられた。舞台中心に活躍するアーティストが集っての会見ながら「私は韓国のニナガワと言われています」と挨拶した韓国現代演劇界を代表するカリスマ演出家・イ・ユンテク氏に対し、蜷川氏が「それは悪い意味なのか良い意味でなのか…」と笑って答えるなど、終始和やかな雰囲気だった。

印象的だったのは会見終了後、蜷川氏が池袋の印象について語った「空洞」という一言。「会見前に西口を歩いたんだけど、ちょっと大変だね。公園も広すぎる気がする。でも、会場などのハード面はともかく、僕らはソフトの部分を頑張るしかない。いい舞台をたくさん上演して、盛り上げたいね」。

たしかに今回のフェスティバルはいまだ不安要素が多い。日本ではまだ浸透しきっていない舞台芸術であること、池袋という街色・3会場に分かれること、なにより第1回目であること…。だが、蜷川氏ほか8名の参加者による、祭典やそれぞれの作品に対する意気込みを聞いていると、作品に対する絶対の自信が祭典を成功へと導くだろうと思えた。

09年4月に演出家の野田秀樹氏が東京芸術劇場の芸術顧問に就任し、秋には第2回開催予定があるなど、演劇・文化色を強める池袋。芸術の街としてのイメージを定着させるためにも、第1回「フェスティバル/トーキョー」をぜひ成功させたいところだ。【東京ウォーカー/荒木紳輔】

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