アメリカにペーパードライバーはいない!? 人気ブロガー・アンちゃんに聞く間違いやすいカタカナ英語【前編】(1/2)

様々なカタカナ英語と外来語、さらには日本と米国の文化の違いについて、バリバリの博多弁で紹介する大人気ブログ「アンちゃんから見るニッポン」。その運営者であるアメリカ人のアン・クレシーニさんは、北九州市立大准教授として教鞭をとる一方で、長年カタカナ英語に興味を持ち、研究してきた一人です。初著書『バリバリウケる!ジャパングリッシュ 「ペーパードライバー」は英語じゃない!』(GOTCHA!新書)が好評発売中。秋にはぴあ株式会社より第二弾の著書も発売されます。

前編では、そんな彼女に日本人が間違いやすいカタカナ英語について聞いてみました。(なお、普段は宗像弁のアンちゃんですが、記事は標準語にさせていただいております。)

アメリカ生まれ、福岡県宗像市在住。北九州市立大学准教授。専門はカタカナ英語と外来語。
  • アメリカ生まれ、福岡県宗像市在住。北九州市立大学准教授。専門はカタカナ英語と外来語。

日本で使われている単語の1割も! カタカナ外来語の見分け方とは?

――アンちゃんはブログでたくさんのカタカナ英語(一見英語のように聞こえるが、実は英語ではない言葉)をご紹介していますよね。これらに興味を持つきっかけはなんだったんでしょうか。

アン:「マイホーム」「パソコン」など、日本にはたくさんのカタカナ英語があります。現在、日本で使われている単語のうち、1割くらいはカタカナ外来語なんです。

カタカナ英語に対してコンプレックスを持っている日本人も多いんですが、カタカナ英語の多くは、日本の文化や風土があってこそ生まれたもの。アメリカ人の私からすると、とても魅力的でおもしろいんです。もっと、日本人に自国の文化を誇りに思ってほしいし、その魅力を知ってほしい……と思って、ブログをはじめました。

――なんと日本語の1割近くがカタカナ英語なんですね。これらカタカナ英語は、どうやって見分けたらいいでしょうか?

アン:カタカナ英語にはいろんなパターンがあるんです。そのパターンをいろいろと区別できれば、案外迷わずに済みますよ。たとえば、「●●アップ」や「マイ●●」などの単語がつくものはカタカナ英語が多いですね。

たとえば、「レベルアップ」「バストアップ」「キャリアアップ」などは、英語では使いません。同じように、「マイカー」「マイホーム」なんかも使いませんね。もし、英語でいうなら「one's own car」「one's own home.」が正解です。

あと、「ガール」や「ボーイ」「ウーマン」「マン」などの単語がつくものもカタカナ英語が多いです。たとえば、「チアガール」「ガールハント」「ボーイハント」「シティボーイ」とか……。

アメリカにペーパードライバーはいない! 誤解を生みやすいカタカナ英語とは?

――日常的によく使われているものばかりですね。うっかり使ってしまいそうです。

アン:私自身は、仮にカタカナ英語だったとしても、英語圏の人が理解できるものであれば、それは問題ないと思います。ただ一方で、まったく相手に意味が伝わらない場合が、問題ですよね。そこで、誤解を生む可能性もありますから。

以前、「ベビーカー」「ベビーベッド」「スキンシップ」「ランニングマシン」などのカタカナ英語の単語を、アメリカ人に見せて、どういうものを想像するのか、聞いてみたことがあります。

「ベビーベッド」「ベビーカー」などは、なんとなく「赤ちゃんの寝るところ」「赤ちゃんの車」など、本来の意味からさほど離れないものもある一方、「スキンシップ」などは「革のボートかな?」とまったく想像がつかなかったようで。

――それは、本来の意味とはかけ離れたものですね。

アン:そもそも日本にはあるけど、アメリカには存在しない概念というものも多かったですね。たとえば、「ペーパードライバー」という単語は、日本語だと免許証を持っているのに全然運転しない人、免許証を身分証明書代わりに使っている人……という意味だと思うのですが、アメリカでは身分証替わりに免許を取るという文化がありません。つまり、免許証を取るのは、運転する必要性がある人ばかりなので、持っている人は、みんな必ず運転しています。だから、ペーパードライバーはいないんです。

――この単語ではコミュニケーションが取れない……となると、なかなか問題ですよね。そのほか、誤解を呼びやすいカタカナ英語はありますか?

アン:代表的なものでいうと「カミングアウト」でしょうか。日本ではなにか重大なことを告白するときにこの単語を使っていますが、アメリカでは「カミングアウト」は自分が同性愛者であることを告白するときにしか使いません。だから、アメリカ人に対して、もしも「子供がカミングアウトした」などと言ったら、「君の子供は同性愛者だったんだね」と認識されます。

パリピにSNS……まだまだある! 間違えやすいカタカナ英語(2/2)
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■アンちゃんから見るニッポン
https://ameblo.jp/annechan521/

■GOTCHA!
http://gotcha.alc.co.jp/

【書籍紹介】『バリバリウケる!ジャパングリッシュ 「ペーパードライバー」は英語じゃない!』(GOTCHA!新書)
「ペーパードライバー」は英語じゃない! 私たちの日常は、一見英語っぽいけれど実は英語ではない「カタカナ英語」であふれていますが、果たしてそれらの単語はネイティブスピーカーに通じるのでしょうか? 本書では、カタカナ英語を研究するアメリカ人のアンちゃんが、自身の体験談を交えながら、カタカナ英語の面白さや、カタカナ英語を「通じる」英語で言うには?を紹介します。普段から特によく使う言葉「○○アップ」や「マイ○○」など、12個ピックアップして読みやすくまとめました。英語が得意な方もそうでない方にも楽しく読んでいただけます。
※本書は(株)アルクの語学情報ウェブマガジン「GOTCHA!」に連載されたものを再構成し、新たな内容を加えて電子書籍としてまとめたものです。

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