メールよさらば!世界でシゴトを変えつつある「Slack」/スゴ技ツール講座(1/2)

ナンバーワンのビジネスチャットツール

「Slack(スラック)」というサービスを聞いたことがありますか? 今ではテレビCMが流れていたり、NHKのニュースで報道されたりもしたため、どこかで聞いたことがあるかもしれません。

Slackは、私が勤めるドワンゴやN高等学校で使われているほか、DeNA、DMMのようなWeb企業はもちろんのこと、日本経済新聞社などでも導入されているアメリカ発の「ビジネス向けチャットアプリサービス」です。

皆さんは、「LINE」や「MSNメッセンジャー」、「Skype」、「Google ハングアウト」、iOSの「メッセージ」などのチャットアプリサービスを利用したことがあるかもしれません。日々、メールのやりとりをしていると、チャットアプリのように気軽に連絡ができれば良いのに、と思ったことはないでしょうか。

Slackは、ビジネス用途に向けて作られたチャットアプリです。Webやスマホなどにさまざまなプラットフォームへのアプリが完備されています。

ビジネスチャットツール「Slack」
  • ビジネスチャットツール「Slack」

ビジネス用途のチャットアプリには、ほかにも「ChatWork」や「Hipchat」、「Microsoft Teams」などがあります。 ですがSlackは、ほかのサービスとの圧倒的な連携機能の多さを売りに、このビジネスチャットツールの中でナンバーワンの地位を築いています。

とはいえ、今までのチャットツールとは何が違うのでしょうか?

大きく違う点は以下の2つです。

●共通の話題でチャットを行うための「チャンネル」という概念

●高度なチャットの検索機能

グルーピングされた「チャンネル」で情報交換

まず、チャンネルについて説明します。

チャンネルとは、特定の話題について会話をするチャットルームです。

すべてのユーザーは、チャンネルというチャットルームにつないでチャットを行います。チャンネルは、例えば部署ごと、特定のプロジェクトごと、特定の技術ごと、イベントごと、趣味など、とにかく人をグルーピングするあらゆる軸で作られます。

そして組織のメンバーでありさえすれば、これらのどのようなチャンネルでも、入って情報交換をすることができます。

ドワンゴでの具体的なチャンネル名には、以下のようなものがあります。

ドワンゴのチャンネル
  • ドワンゴのチャンネル

もちろん、これはほんの一部です。ドワンゴのSlackには、誰でも入ることができるパブリックチャンネルだけで3000以上が存在しており、日々活発に情報交換が行われています。

「オープンチャット」がコミュニケーションを大きく変える!

そしてSlackは、「オープンチャット」という文化をもつチャットツールです。

オープンチャットとは、その組織のメンバーでありさえすれば、誰でも・いつでも・どんな話題でも参加して、チャットしたり会話を閲覧したりできる、という文化です。

オープンチャット文化では、旧来のチャットシステムのように、誰かに招待してもらった人だけがチャットに参加したり、過去の履歴を見れるというものではないのです(※注:ただし「プライベートチャンネル」といって、旧来のチャットシステムと同様のこともできます)。

なお、このオープンチャットの考え方は、もともとはインターネット上で見知らぬプログラマーたちが、一緒にソフトウェア開発をするためにコミュニケーションを取る手段として使っていたIRC(Internet Relay Chat)というシステムから持ち込まれたものです。

インターネット上でのコレボレーションでは、多くの人の協力を必要としています。そのため、さまざまなメンバーが自由に議論に参加できる必要があったのです。ちなみに、あまりにも議論を乱すメンバーを追い出すために、「キック」というチャンネルから追い出す機能もあったりします。

このようなオープンチャットの仕組みがあると、組織にどのような影響を与えるでしょうか?

例えば、あなたの会社の中で特定の業務分野に詳しい人を探したい時、Slackならば簡単です。

面識がない人でも、とりあえずその業務のチャンネルにアクセスして「これこれについて知っている人はいますか?」と話を聞けば良いわけです。特定の技術分野の知識に関しても同様です。お互いに面識がなくても、組織にいる詳しい人達の集団からアドバイスを貰うことができるのです。

Slackはこのように、本来はface to faceでしか情報交換がしづらかった状況を打破し、コミュニケーションを大きく変え、部署間やチーム間のシナジーを大きく高める可能性を秘めています。

Slackは検索機能がスゴイ!(2/2)
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「Slack」公式サイト

【著者紹介】吉村 総一郎(よしむら・そういちろう)
プログラミング講師。
東京工業大学大学院生命理工学研究科生体分子機能工学専攻修了。製造業の製品設計を補助するシステムの開発に携わる。その後、株式会社ドワンゴに入社。ニコニコ生放送の各種ミドルウエアの開発に携わり、ニコニコ生放送の担当セクションマネージャーとしてチームを率いる。
2016年よりN予備校プログラミング講師として高校生にプログラミングを教えている。
著書に『高校生からはじめる プログラミング』『Webプログラミングが面白いほどわかる本 環境構築からWebサービスの作成まで、はじめからていねいに (N高校のプログラミング教育)』(ともにKADOKAWA)がある。

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