リスニングテストのスコアが激伸びする「先読み」とは? /TOEIC満点編集長コラム

上級者でもしんどい! リスニングパート3,4のカギは?

リスニングのハイライトはパート3の「会話問題」と、パート4の「説明文問題」です。

 
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それぞれ、1つの会話または1人の話者によるトークの内容について、3つの設問が出題されます。全部で23トピックの長い音声を聞くことになるため、かなりの集中力が必要になります。

「まだあと30問もある…」「隣の人の咳払いが気になるな…」「おなかすいたな…」など、試験中にちょっとした雑念が頭をよぎるだけで、急に集中できなくなります。上級者でも、集中力を保つのが困難なのです。

さらに重要なポイントは、リスニングの前半戦、パート1,2と決定的に異なるのが「設問文を読んで、理解する力」も必要になるところです。

どういうことか。

前回に引き続き、濱崎潤之輔先生に聞いてみました。

「パート3・4は、設問・選択肢を読まなければなりません。したがって純粋なリスニング問題ではなく、聞いて・読んで判断する複合的な力が必要になります。

もし600点を目指すのなら、パート3・4は全部で23セットありますが、1セット=3問のうち、2問をしっかりとれるように意識しましょう。そのためには、パート1・2と同じく、『音声を聞いて、その内容がわかる・再現できる』状態にしてから、設問・選択肢を読んで、さらにその設問・選択肢の意味も理解できることが大切。すべての問題でここまでの力が必要になります。したがって、「この設問の意味がわかるか」「選択肢の意味がわかるか」と1つひとつ確認して、わかる英語の量を増やしていく勉強をしていく必要があります」(濱崎先生)

音声を聞き取るだけではなく、設問文を「読まなければならない」のに加え、解答時間は1問につき約7~8秒。考えている間も音声は待ってくれずに、次の問題を読み上げます。実際のところ、1つひとつ、ゆっくり読んでいると、時間が足りなくなります。

そこで受験者に求められるのが、「先読み」の技術です。

1つ先の設問を「先に」読んでおく

先読みとは、「先回りして次の設問を読んでおく」ことです。ちょっと難しそうですね。

図にするとこんな感じです。

 
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パート3、4は、

①冒頭に、パートのディレクション(指示文)がある。

②「設問○~○は、次の会話に関する問題です」という前ふり音声の後、会話または説明文の音声を聞く。3問で1セット。

③音声にまつわる設問文がそれぞれ読み上げられる(設問文はテスト用紙に記載されている)。1問につき、7~8秒の解答時間がある。

という流れで進行します。

まず①のディレクションは、「どんなテストか」を説明しているだけなので、聞いている必要はなく、この時間を使って、用紙に記載されている設問文と選択肢に「音声が始まるより先に」目を通しておきます。

②の設問を把握して、実際の会話・説明文を聞きながら「答えがわかった」と同時に、マークシートを塗ります。

③の音声が設問の読み上げになったら、この時点で次のセットの設問・選択肢の「先読み」に移ります。

これが理想的な流れです。

人によっては「設問文だけ先読みすればいい」というやり方をする人と、「できるだけ選択肢も見ておく」という人もいます。個人的には「余裕があれば、選択肢も見ておく」ことをお勧めします。

選択肢を見るメリットは、「4つの選択肢のうち3つはウソではあるが、出てくる可能性のあるシチュエーションをさらっておくことができる」ということ。場面の詳細を事前にイメージすることができます。

デメリットはその逆で、4つのうち3つがウソ=関係のない内容なので、混乱する可能性があるということ。そんなにたくさんの情報を覚えてもいられないため、体力を消耗しすぎるかもしれません。満点取得者を含めて、多くの人には試験中にそんな余裕はありませんので、混乱してしまうようだったら、設問文だけに注目しましょう。

設問を3つつなぎあわせると、話の展開が予想できる

① 男性は何をしている人?

② 問題は何か?

③ 女性は男性に何をするようアドバイスした?

という展開であれば、

「男性の仕事にまつわるトラブルが発生していて、女性に相談して、女性が最後アドバイスするのだな」

と、音声を聞く前に話の展開を予想できます。

もちろんどんな話になるのかはまったくわからないのですが、先読みで大枠の流れをつかんでおくと、落ち着いて聞き取る準備ができます。

先読みは、「練習」しておいたほうがいい

模試や参考書のパート3・4の演習問題を、本番同様に解いてみてください。

その際に、「先読み」を意識した練習をすることです。途中で「あ~もう先読み無理!」と思ったら、先読みしない正攻法に切り替えて演習を続けてください。

あの長いパートをやりきることで、テストの勘がつきますし、何より本来の目的である「リスニング力」が強化されます。追い詰められて集中すればするほど聞く力は上がります。最初はうまくいかなくて当然。何度も同じ問題に当たることで、確実に力がつきます。

(つづく)

【プロフィール】細田 朋幸(ほそだ・ともゆき)
留学情報誌編集を経て、語学書・学習参考書の編集に従事。実力派講師陣のTOEIC本を編集担当しながら、自身もテストを受け続け、2018年4月にTOEIC L&Rテスト990点満点を獲得。S&Wテストは330点。英語のほかに韓国語(超基礎)、スペイン語(挨拶レベル)の学習経験あり。

【おすすめ書籍】
『TOEICテスト一発逆転600点』(濱崎潤之輔著/KADOKAWA)
『TOEIC(R)テスト リスニング プラチナ講義』(濱崎潤之輔著/ジャパンタイムス)
『改訂版 CD2枚付 世界一わかりやすい TOEICテストの授業(Part 1‐4 リスニング) 』(関 正生著/KADOKAWA)

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