正面は3パターン! 奥深い「華道」の世界をさおり&トニーが体験/めづめづ和文化研究所③

華道とは

日本には古来、神霊を鎮めるために草花を用いたり、依(よ)り代(しろ)(神霊寄り付くもの)として「木を立てる」という習慣がありました。「いけばな」は、その風習や仏教の供花が密接にかかわり、生まれてきたと考えられています。

室町時代に新しい住宅様式「書院造」が生まれ、その様式の特徴である「床の間」に花が飾られるようになりました。この床の間に花を立てるようにして飾ったことがきっかけとなり、いけばなの起源とされる「立花(りっか)」が誕生したのです。

安土桃山時代になると茶の湯が盛んになり、豪華な立花とは対照的な、茶席での簡素な、ありのままに飾る花が生まれました。

美しい花を生けてそれを鑑賞するだけのものから、草木や花の命……風興(ふうきょう)(風流・風雅な趣)を元とする「いけばな」が成立し、そこに挿花の技法が加わって、現代の「華道」に発展していきました。

【 Kadô―The Way of Flowers ("Ikebana") 】

Since the days of antiquity, the Japanese have consoled spirits and the souls of departed loved ones through plant arrangements, some made of flowers, others of wood. In particular, the ritual flower offerings made in temples during early funeral proceedings seem to be the direct precursor to "Kadô/Ikebana". The art evolved further due to the introduction of intricate floral displays in parlors and simpler arrangements that accompanied Sadô ("Tea Ceremony") sessions. It was further propelled forward by the birth of a broad range of new techniques for growing, cutting and displaying the ornamental plants.

まとめ

○草木や花を切り取って花器に挿して構成し鑑賞することをいけばな(生け花)、または華道と言う。

○季節に合わせた草木や花を用いることが多い。

○花材を単に花器に挿すのではなく、芸術的な考えや表現を展開させている。

○多くの流派では生ける際、花材に「天・地・人」という宇宙の万物を表す形式を取り入れている。

○立花の他に、生花(しょうか)、自由花など様々な様式がある

【 The Way of Flowers ("Ikebana") 】

Ikebana (literally "the way of the flower") refers to the art of making a decorative arrangement of flowers and greenery. The practitioner strives to express artistic ideas through the piece, rather than simply arrange blooms in an appealing way.

Many schools of ikebana teach that three stems (yakueda) should be incorporated into the structure of the arrangement, to symbolize the whole of creation in the form of "heaven, earth and man." A number of specific styles exist, including rikka, shôka and jiyûka.

【初心者Q&A】

[Q]

流派がいろいろありますが、どんな違いがありますか?

[A]

流派によって目指す方向が変わります。3大流派を例にすると、百以上ある流派の中で最も古いのが「池坊」。ありのままの自然を大切にするのが特徴で、ルールを学びたい方におすすめです。暮らしに取り入れやすい「盛花」を生み出したのが「小原流」。さまざまな素材や前衛的な表現に興味のある方には「草月流」が人気です。先生によっても違うので、まずは教室をのぞいてみましょう。

【著者紹介】小栗 左多里(おぐり・さおり)
岐阜県生まれ。1995年にデビュー。著書に『ダーリンは外国人1~2』、『ダーリンの頭ン中1~2』『ダーリンは外国人 with BABY』(KADOKAWA メディアファクトリー)、『英語ができない私をせめないで!』(だいわ文庫)、『プチ修行』(幻冬社文庫)、『めづめづ和文化研究所 京都』(情報センター出版局)、『さおり&トニーの冒険紀行 フランスで大の字』ほか「大の字」シリーズ(ヴィレッジブックス)など多数。

トニー・ラズロ
ハンガリー人の父とイタリア人の母の間に生まれ、米国に育つ。自他共に認める語学好き。1985年より日本を拠点とし、ライター活動開始。英語と日本語で文書を書く傍ら、1992年から多文化共生を研究するNGO「一緒企画(ISSHO)」を運営。

【書籍紹介】『新装版 めづめづ和文化研究所 京都』(KADOKAWA)
累計300万部突破!『ダーリンは外国人』著者の和文化探訪記、待望の新装版。
時を超えて受け継がれてきた、愛すべき日本の文化。さおり&トニー夫妻が古都京都で、その真髄を堪能してきました! 職人、住職、神主、女将……たくさんの魅力的な人々とお届けする京都和文化探訪、スタートです!

キーワード

関連記事

[PR] おすすめ情報