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高齢化でさらに注目! 市民の権利を守る「街の法律家」司法書士/資格トレンド

司法書士って、どんな仕事?

司法書士は、市民が法律的な相談をする際の最初の相手であることから「街の法律家」と呼ばれています。

弁護士・検事・裁判官(法曹三者)が現実に起こった訴訟・紛争を解決することを主な業務とするのに対し、司法書士は、法律的な問題が起こるのを未然に防ぎ、市民の権利を守ることを主な業務としています。

司法書士の業務には、事務手続きを伴わない相談業務をはじめ、そこから派生する登記業務、成年後見業務、簡裁訴訟代理関係業務など、さまざまなものがあります。

【1.登記業務 ~市民の大切な財産を守る企業法務のカウンセラー~】

登記とは、登記簿に一定の事項を記載することで、取引関係に入ろうとする人たちに情報を与え、不測の損害を被らないようにする制度です。

司法書士は主に土地・建物の権利の所在を明らかにする不動産登記と、会社に関する重要事項について公示する商業登記の2種類の登記を扱っています。

法律上、登記申請手続きを、報酬を得て「業務」として行えるのは、弁護士と司法書士だけであり、実際にはそのほとんどを司法書士が行っています。

【2.成年後見業務 ~認知症の人などを財産管理等で保護する~】

成年後見制度とは、認知症や知的障害、精神障害などにより判断能力が不十分な人を、財産管理の面から保護する制度として、平成12年4月スタートしました。

具体的には、成年後見人などが本人に代わって、預貯金の管理・払戻し、不動産や重要な財産の処分をしたり、介護が必要な人に対しては、介護サービス契約の締結や施設への入所契約などを行います。

現在、司法書士の成年後見人などへの就任率は、資格を持つ専門職としてはトップの位置を占めています。高齢化が進むなか、成年後見人などへのニーズはますます高まることが予想され、司法書士にとっては、社会から期待されるやりがいのある業務といえます。

【3.簡裁訴訟代理関係業務 ~簡易裁判所の民事訴訟をサポートする~】

日本司法書士会連合会が実施する研修を修了し、かつ法務大臣から認定を受けた司法書士には、簡易裁判所(訴額140万円が限度)における民事訴訟、和解、調停の代理権が与えられることになりました。

つまり、一定の資格を持つ司法書士には、簡易裁判所の民事事件については、弁護士と同様に「法廷に立つ」ことが認められたのです。

140万円以下の訴訟という制限がありますが、金銭の支払請求や雇用関係のトラブルなど、代理できる案件はさまざま。一般市民間に生じる紛争解決の担い手として、司法書士の活躍の場はますます広がっていきます。

気になる試験内容・合格率は?

司法書士試験は、例年7月の第一日曜日に実施されます(同日の午前・午後に実施)。年齢、性別、学歴等に関係なく、誰でも受験することができます。

【出題科目・形式】

午前の部(120分)は、択一式(マークシート)で、憲法、民法、商法、刑法から合計35問が出題されます。

午後の部(180分)は、択一式(マークシート)と記述式(登記申請書の記載事項や判断理由を伴う形式)です。

択一式では、憲法、民法、商法、刑法、不動産登記法、商業登記法、民事訴訟法・民事執行法・民事保全法、供託法、司法書士法から合計35問、記述式では、不動産登法、商業登記法から各1問ずつ出題されます。

例年9月下旬から10月上旬に筆記試験の結果が発表され、10月中旬に筆記試験合格者を対象にした口述試験を実施。最終の合格発表は例年11月上旬です。

【受験者数・合格者数・合格率・合格時の年齢】

(出典)法務省「司法書士試験の最終結果について(資料)」(平成26~30年度)より作成
  • (出典)法務省「司法書士試験の最終結果について(資料)」(平成26~30年度)より作成
(出典)法務省「平成30年度司法書士試験の最終結果について(資料)」より作成
  • (出典)法務省「平成30年度司法書士試験の最終結果について(資料)」より作成

平成30年度試験の合格者は621名で、平均年齢は38.77歳、最低年齢は19歳(1名)、最高年齢は80歳(1名)という結果でした。

試験突破のための勉強のコツ

【合格への近道は「素直であること」「手を広げすぎないこと」】

合格率3~4%という難関な試験なので「合格までに数年かかる手強い試験」という印象を持つ人も多いようですが、1回の受験で合格する人も一定数います。かくいう私もこの「一発合格」でしたし、私の教え子の中にも毎年数人の一発合格者が出ています。

司法書士試験は科目数も多く学習範囲が広範囲です。そのため、効率的に学習する必要があります。

私自身のことをいうと、司法書士の勉強を始めるまで法律を学んだことがなかったので、自分がこの分野においては全くの「素人」であることを肝に銘じていました。そのため「素人」の私のこだわりはむしろ害になると、受講していたLECの講座の講師の言うことには徹底的に従うことにしました。

その野結果はというと、自分で言うのもなんですが、見事、一発合格です!

勉強する上では、「素直」が一番です。とりわけその分野の専門家である講師などのアドバイスを素直に受け入れることは、一発合格への近道でもあるのです。

【問題集や参考書は手を広げすぎない】

100個の問題をザッと1回解くより、30個の問題を3回繰り返して解くほうが、学習効果は高くなります。

私が教えた一発合格者は、講義で使用している教材と、択一式対策用の過去問を集めた教材の2種類しか使っていませんでした。使用する問題集や教材は極力絞込み、「これ!」と決めたら迷わないことが重要です。

司法書士についてもっと知りたい方はこちら

【著者紹介】海野 禎子(うんの・さだこ)
慶應義塾大学文学部東洋史学科卒・学習院大学法科大学院修了。
平成8年、大学3年生のときに司法書士試験に最年少合格。大学4年生の春から司法書士事務所に勤務。大学卒業後、2つ目の司法書士事務所に転職し司法書士実務経験を積んだのち、大手ノンバンクの法務部において、債権回収業務に従事する。
平成11年に、LEC東京リーガルマインド司法書士専任講師としてデビューし、現在に至る。講師歴18年。毎年多数の合格者を輩出している。
平成24年、横浜市において海野司法書士事務所を開業。一般社団法人日本財産管理協会理事。

■司法書士試験に関する情報
法務省

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