ハリソン・フォード「『恋とニュースのつくり方』 は僕にとって良いチャンスだと思った」

1942年生まれのハリソン・フォード。俳優生活は40年にもなる
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2月25日(金)に公開を迎えるレイチェル・マクアダムス主演の『恋とニュースのつくり方』。脚本家、アライン・ブロッシュ・マッケンナに続き、今回は大御所俳優、ハリソン・フォードのインタビューをお届けする。

――マイク・ポメロイ役のどこに惹かれたのですか?

「これまで演じてきたものと大きく異なった役だし、作品全体における彼の有用性が理解できた。彼は複雑な男だ。また、この作品に関わっている人たちも好きだった。J.J.エイブラムス(プロデューサー)から僕のために役を作っていると言われていたんだけど、脚本を読んで『よくやった、J.J.。これは僕にとって良いチャンスだ』と思った。また、ロジャー・ミッシェル監督の作品も好きだった。レイチェル・マクアダムスとダイアン・キートンのことは役者として尊敬している。だからこの映画に出ない理由は1つもなかった」

――マイクは複雑な男だと仰いました。彼を表現するにしては面白い表現ですね

「そう、彼は最低な奴だ(笑)。でも作品の中の出来事に彼が影響を受けていることも、レイチェルが演じているベッキーに彼が影響を与えていることも見てとれた。マイクとベッキーの関係から生じる感情の変化はおまけだ」

――マイクはキッチンでもちょっとした食通だということが判明しますが、ご自身の料理の腕前はいかがですか?

「食べるのも料理するのも好きだよ。ただ時間はかけない。シンプルな料理が好きなんだ。家では炒め物上手と言われている。かなりおいしい炒めものを手早く作ることができるよ」

――レイチェルはあなたやダイアンと共演することに少々怖気づいていた、と言っていましたが、そのことは気づいていましたか?

「全く気づいていなかった。その気持ちは彼女が演じている役とマイクの関係に通じるものがあるね。マイクも彼女を威圧し、怖気づかせただろうからね。でもレイチェルは威圧されたり、怖気づいたりしていなかったと思うよ。彼女は意思が強い女性だ。それにとても才能がある」

――あなたとダイアン・キートンとが真っ向からやり合うシーンがとても笑えますが、アドリブもあったのですか?

「全て脚本に書かれていたか、リハーサルで思いついたものだ。とにかくすこぶる楽しかった。ダイアンとは今まで会ったことがなかったけれど、今回親しくなれて嬉しかったよ」

――この仕事に入る前、ダイアンはこういう人じゃないかという予想はしていましたか?

「していなかったよ。昔から素晴らしい女優だと思っていた。彼女との仕事は本当に楽しかった。彼女はどのシーンにおいても、自分のキャラクターから引き出したいものをきちんとわかっていて、粘り強くそれを追求する。素晴らしい共演者だった。独創的で活き活きとして爽やかだった」

――ロジャーは『ノッティングヒルの恋人』や『ヴィーナス』など素晴らしい作品を数多く監督していますが、あなたにはどのような監督でしたか?

「彼とは楽に仕事ができた。彼は視覚的にストーリーを語ることに長けているので仕事がしやすかった。彼はジョークも感情的な状況も、どちらも巧みに扱うし、様々なタイプの役者から良い演技を引き出す。ロジャーの仕事ぶりをとても尊敬している」

――本作では一度得た成功を失い、そしてまた取り戻すということが描かれていますが、成功を収めるとはどういうことだとお考えですか?

「成功すると自分が大好きなことができる、というのが成功を収めることの唯一の意義だ。もちろんお金を稼げることも嬉しい。でも僕はこの仕事を40年やっている。好きでなければとっくの昔に辞めている。本当にこの仕事が好きなんだ」

――本作は野望も取り上げています。キャリア初期と今とでは仕事に対するアプローチは変わりましたか?

「変わったとは思わない。自分にできる限り最高の形でキャラクターを演じたいという思いは今も昔も同じだ。そして作品のテーマに役立つこと、一緒に仕事する人たちに対して礼儀正しく親切にすること。それが僕の目標だ」

――ニュースはテレビで見ますか?新聞やインターネットで読みますか?

「僕はラジオが好きだ。見出しを見るだけでもニュースを把握できるが、僕はその背景の方に興味がある。掘り下げた内容の方にね。ラジオの場合は映像やその派手さがない分、知的密度が必要になる。きちんとニュースを伝えることが求められる」

――撮影前にアンカーについてリサーチはしましたか?

「しなかったよ。朝の情報番組の状況については、この2、30年間に出演してきた経験から理解できていると感じていた。ああいう番組のアンカーをどう演じれば良いか、マイクの背景はわかると思った。彼は一人よがりでうぬぼれの強い嫌な奴だ。そういう要素をネットワーク局のアンカーという仕事に織り込もうと努力した。実際のアンカーにはそういう人はいないはずだ。この映画で求められたことだった」

――毎朝起きて仕事に行こうという気持ちにさせるものは何ですか?

「何よりもストーリーを語ること、そして演技をすることが大好きだからだ。他の役者やクルーや現場にいる人たちと仕事をするのは楽しい」

――本作では一般人がマイクを他の有名人と間違えて話しかけてくる、という笑えるシーンがあります。実際にそのような目にあったことはありますか?

「他の人に間違われることはあるよ(笑)。全く似ていないんだけど、よくマイケル・ダグラスだと思われる」

――映画俳優としての仕事は今もチャレンジですか?それとも以前より楽にできるようになりましたか?

「僕にとって一番難しいのはどう演じるかを決めることだ。それを決めるのは大抵、撮影前、監督や脚本家とどのような作品にしたいか、そうするためには何が最善の方法かを話し合っている段階になる。実際に衣装を着て、別の人間になったふりをするのは楽しい部分だ」

――マイクには同情しますか?

「彼がどんなに孤独で苦しかったのかはわかる。もちろんある程度同情はするが、結局のところは彼自身が招いたことだ」

――ご自身のキャリアを振り返って、後悔することや、ああすれば良かったと思うようなことはありますか?

「いや、後悔はない。お陰様でとても恵まれた人生を送っている。とても感謝している」

作品中のハリソン・フォードには40年という俳優業で培ってきたオーラが漂っていた。大物感を漂わせ、それでいて若手俳優たちとしっかり解け合っている。女性向け作品と思われがちだが、男性はハリソン・フォードに注目すれば間違いなく楽しめる。是非劇場に足を運んでもらいたい。【Movie Walker】

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