今年のアカデミー賞ノミネート作品に異変! 興行成績が軒並み絶好調

本年度アカデミー賞12部門ノミネートの『英国王のスピーチ』。公開13週目にして全米興行成績1億ドル突破
  • 本年度アカデミー賞12部門ノミネートの『英国王のスピーチ』。公開13週目にして全米興行成績1億ドル突破

毎年、アメリカでは1月から授賞式が開催されるまでの数ヶ月間、メディアではアカデミー賞ノミネート者や作品、そして受賞者や受賞作の話で大いに盛り上がるが、街頭で一般市民にインタビューしてみると、作品を見ていないだけでなく、作品そのものやタイトルさえ知らない人々が多いことに驚かされる。これが「高齢者層で占めるアカデミー協会の会員が選ぶ作品は、アカデミックでマイナーで、一般人から人気がある作品とは程遠い」と言われるゆえんでもあり、視聴率が伸び悩む大きな原因でもある。しかし、今年ばかりはちょっと例外のようで、ノミネート作品が軒並み大ヒットを飛ばしている。

ハリウッド・レポーター紙が、Box Office Mojoのデータとして報じたところによれば、アカデミー賞授賞式が開催される前の最後の週末となった今週末、遂に『英国王のスピーチ』(2月26日公開)と『ブラック・スワン』(5月13日公開)の全米興行成績が1億ドルを突破した。それぞれ13週目で1億330万ドルと、12週目で1億151万ドルで、21日の月曜日がプレジデントデイの祝日となるから、もう少し数字が伸びそうな勢いになっている。

昨年から作品賞のノミネート作品が10本になり、ジャンルが多様化したことでノミネートされたと言われている『トイ・ストーリー3』が4億1500万ドル、『インセプション』が2億9257万ドル稼いでいることは例外としても、『トゥルー・グリット』(3月19日公開)が西部劇としてアカデミー賞作品賞を受賞した『ダンス・ウィズ・ウルブズ』(90)の1億8420万ドルに次いで2位となる1億6411万ドルを公開11週で、『ザ・ファイター』(3月26日公開)が公開11週目で8788万ドル稼ぎ出したことが、その事実を証明している。

残念ながら『ソーシャル・ネットワーク』は公開が早く、現在ほとんど劇場公開されていないため、アカデミー特需を享受することができていないが、それでも既に9667万ドルを稼ぎ出しており、10作品中7作品が、1億ドルを突破しそうな勢いになっている。

残る3作品のうち、『127時間』(6月公開予定)が公開16週目で240館まで上映館数を増やし、1741万ドルまで稼いで健闘している一方で、早い時期に公開された『キッズ・オールライト』(4月29日公開)は2081万ドル、『Winter's Bone』(日本公開未定)は640万ドル止まりとなっている。

しかし、昨今のノミネート作品の興行成績を比較すると今年がダントツの成績を収めており、一般客と会員との温度差が縮まったことは確実だ。映画芸術アカデミー協会の使命となっている視聴率アップに期待がかかる。【NY在住/JUNKO】

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