『阪急電車』中谷美紀が昼食抜きの撮影現場にクレーム?

南果歩、戸田恵梨香、中谷美紀が共演する『阪急電車 片道15分の奇跡』
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片道たった15分の阪急今津線を舞台にした中谷美紀主演の映画『阪急電車 片道15分の奇跡』(関西4月23日先行公開、4月29日全国公開)。中谷をはじめ、共演の戸田恵梨香や南果歩、宮本信子、芦田愛菜、三宅喜重監督が都内で製作報告記者会見を行った。

原作は「フリーター、家を買う」の有川浩。24万部を売り上げる同名小説の映画化で、中谷は婚約中の彼を後輩社員に取られたアラサーOL・翔子を演じた。失恋のショックと元彼への恨みから彼らの結婚式にウエディングドレスを着て出席するという仇討ちに出る。中谷は、「最初に台本を読んだ時は、何て非常識なことをするんだろうと思いましたが、実は多くの女性がしてみたいこと。でもプライドや人目が気になってできない。この役を通して自分の職業の意味がようやくわかった気がする。できないことを作品を通してやるのが私の仕事なのかもしれません」と、今回の出演で感じた女優としての思いを語った。

駄目な彼氏に振り回される女子大生・ミサを演じた戸田は、「私の演じたミサは、恋人からDVを受けているけど、それ以上に彼を愛しているという葛藤を抱えています。いろんなことで悩んで生きている人が電車の中で出会う作品なので、たくさんの人に共感してもらえる作品だと思います」とコメント。一方、主婦仲間から高価なランチに誘われ、断ることもできない気弱な女性を演じた南果歩は、「ストレスを抱えている女性ですが、戸田さん演じるミサに言葉をかけられて肩の力が抜ける。ほんの一瞬の出会いや一言が気持ちを変えるし、電車の中には喜怒哀楽が詰め込まれている。ちょっとした出会いが小さいな幸せを生むきっかけになる作品です」と作品の魅力をアピールした。

ベテラン女優・宮本信子が演じたのは、思い詰めた翔子と電車の中で出会い、彼女を温かく受け入れる時江。「年を重ねたなりの人を見る洞察力と包容力がある役柄で、幸せな気分になれる作品です」と話した。また、最近電車に乗らない宮本は、「近頃は、電車の中でご飯を食べたり、お化粧をしたりする人がいると聞きます。小さな子供でもお年寄りに席を譲るようであってほしい」と電車内のマナーについても言及していた。

時江の孫娘・亜美を演じた芦田愛菜は「私の演じた亜美は、私に似て元気な女の子だったので演じやすかったです。犬と一緒に撮影して、私も犬を飼ってみたくなりました」と、しっかり話し、出演作の続く売れっ子子役だけに記者会見にも慣れてきた様子で、小さな貫禄を見せていた。そんな芦田について、戸田は「泣き芝居の時にずっと泣いていて、集中力のある女優さんだなと思った。尊敬しています」と小さな女優の仕事ぶりを称えた。

メガホンをとったのは、本作が監督デビューとなる三宅喜重。「阪急電車さんにご協力いただいて、実際のホームを使って撮影しましたが、電車が5分とか10分置きにホームに入ってくるし、向かいのホームを撮影している時に、たまたま手前の車両が早く着いてしまったりと、ほとんどリハーサルもできず、NGも出せない状況でした。キャストの皆さんが一番大変だったと思います」と、撮影を振り返りながら苦労を語った。

そんな撮影について中谷は、「あずき色の車両がとてもエレガントで、中のシートもベルベットの抹茶色で素敵でした。ところが撮影中は、お昼ごはん抜きだった。それだけ言わせてください」と、時間のない中での撮影の苦労を微笑みを浮かべながら振り返った。

また作品にちなみ、電車での思い出についての質問が挙がると、戸田は「この作品の撮影のために東京から大阪に向かう新幹線に乗ったら、私の席にサラリーマン風の男性が座っていて、名古屋まで一緒に楽しくお話をしました。たまたまその人がその時見ていたDVDは、私の出ている映画で『女優さんに似てませんか?』と聞かれましたが、『よく言われるんですよ。全然違います』と答えました」いうエピソードを披露し、中谷ら共演者たちを驚かせていた。

様々な事情を抱えた人々が電車で出会い、奇跡的な物語を繰り広げる『阪急電車』。春らしい爽やかな感動と心温まるストーリーに期待が高まる。完成を心待ちにしてほしい。【取材・文/鈴木菜保美】

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