山下敦弘監督「沢尻エリカは怖かった」と『リンダ リンダ リンダ』オーディション時を振り返る

シネセゾン渋谷閉館にあたり、クロージング作品『リンダ リンダ リンダ』の上映前にトークショーを行った山下敦弘監督
  • シネセゾン渋谷閉館にあたり、クロージング作品『リンダ リンダ リンダ』の上映前にトークショーを行った山下敦弘監督

妻夫木聡と松山ケンイチ共演で、若きジャーナリストと活動家の交錯を描いた『マイ・バック・ページ』(5月28日公開)の山下敦弘監督を広く世に知らしめることになった『リンダ リンダ リンダ』(05)が、2月27日に26年間の歴史に幕を閉じるシネセゾン渋谷のクロージング特集に選ばれ、トークショーを行った。

『リンダ リンダ リンダ』の製作を振り返り、山下監督は「僕は音楽よりも映画だったので、ブルーハーツは聴いたことがある程度だった。今の女子高校生がブルーハーツを歌うっていうところで、それって面白いのかなというのが最初にありました(笑)」と本音を漏らした。豪華なキャスティングも見どころとなっている『リンダ リンダ リンダ』。キャスティング時について、「大人の役者以外はみんなオーディションだったので、すごく時間をかけて選んだ」と言い、韓国人留学生役としてペ・ドゥナを起用した理由として「『ほえる犬は噛まない』という映画を見て、この女優さん、良いなと思っていた。まさかその時は通るとは思っていなくて、プロデューサーの方たちに『ペ・ドゥナでいきたいんです』って言って、『それはないでしょ』と言われると思っていたら、意外にみんなが『それ、良いですね』ってなっちゃって(笑)。すぐ、ペ・ドゥナサイドの方に聞いてみたら、ちょうどプロモーションに来るところで、慌てて会いに行った」と経緯を明かした。また、その他の女性オーディション参加者についても秘話を披露。「木村カエラさんは、外人みたいな子がいるなと思って。沢尻エリカさんはものすごく怖かった(笑)。10代でこのオーラかよと思って」と話すと、会場からは納得の(?)笑いが起こった。

男性陣については、「小出(恵介)君は、あんなに有名になるとは。当時から、『この人、芝居が好きなんだろうな』と感じて、松山(ケンイチ)君は格好良いけど、強烈な青森弁でそのギャップが素敵だなと思い、選びました」と、今や売れっ子俳優となったふたりを称えた。

また、『天然コケッコー』(07)以来、4年振りにメガホンを取った山下監督の最新作『マイ・バック・ページ』は、評論家の川本三郎のジャーナリスト時代の出来事を綴ったノンフィクションが原作となっており、実在のことを扱う苦労を「映画にするうえではフィクションにしているんですけど、やっぱり実際に生きていらっしゃる方で、フィクションにするうえでどこまでフィクションにして良いのか、どこまで実際の人物に近づけて良いのかを悩みながらやっていました」と苦悩を明かし、主演の妻夫木と松山の印象を「ふたりとも真面目。妻夫木君は役を作り込んでくるタイプで、松山君は臨機応変でわかりやすく言うとカメレオンみたいで柔軟性がある」と評価した。

2月27日(日)に26年間の歴史に幕を閉じるシネセゾン渋谷の思い出については、「『リンダ リンダ リンダ』を上映してくださったことでよく来ていた」と感慨深げな表情をのぞかせ、閉館を惜しんだ。【Movie Walker】

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