フランスの各賞を総なめ!実話に基づく映画『神々と男たち』に絶賛の嵐

『神々と男たち』はカンヌ国際映画祭グランプリ受賞作。セザール賞では3部門受賞で、日本では3月5日(土)より全国順次公開
  • 『神々と男たち』はカンヌ国際映画祭グランプリ受賞作。セザール賞では3部門受賞で、日本では3月5日(土)より全国順次公開

1996年にアルジェリアで起きた武装イスラム集団によるフランス人修道士誘拐・殺害事件を映画化したフランス映画『神々と男たち』(3月5日公開)。フランス国内では公開後、四週連続一位を獲得、“○○と男たち”という言葉はまるで流行語大賞のように多方面で引用され、社会現象にまでなった。

同作は2010年のカンヌ国際映画祭でグランプリを受賞。そして今年の2月25日、フランスのアカデミー賞ことセザール賞では作品賞・撮影賞・助演男優賞の3部門受賞という快挙を成し遂げた。監督のグザヴィエ・ボーヴォワはセザール賞受賞を受け、「私はとてもとても感動しています! 他人を恐れるべきではない。ただ話し合うべきなのです。この映画は自由、平等、友愛のメッセージです」と述べた。同時に「これからの次期大統領選挙運動で、フランスの人々がイスラム教徒を悪く言うことのないように願っている」と映画の影響力を危惧したコメントも添えた。

日本でも既に同作を鑑賞した著名人から絶賛のコメントが寄せられている。演出家の宮本亜門は「“アーメン・インシュラー”。キリストとアッラーの神へ同時に祈る修道士たちの実話だ。だが単に宗教の映画と決めつけないでほしい。人間は、どう自分自身の魂と向き合うかが、静寂と緊張をもって描かれた見事な名作だ。この精神が次の時代へ受け継がれていくことを心から祈りたい」と熱く語り、フリーキャスターの堀尾正明も「静かで深い映画だ。神に仕える修道士たちが、自分の信仰と現実社会の暴力の狭間で揺れ動く。神は確かに傍にいる。しかし手助けはしてくれない。実際に起きた理不尽なテロとあまりに美しい風景、讃美歌の音色が対照的で涙があふれてくる。人間とは不思議な存在だ」とのコメントを寄せた。また、バレエダンサーの首藤康之は「チャイコフスキー『白鳥の湖』の美しく切ない旋律が流れる晩餐シーンでの男たちの固い信念を持った微笑みは、まさに強くて美しい白鳥の姿そのものだ。雪の中を歩く最後の姿は、白鳥のように羽ばたき、神となったように僕には見えた」。APF通信社代表の山路徹は「命の危険を顧みず、自らの使命を全うした男たちの真実。これほどまでに美しく崇高な人間の魂を感じたことはない。最後の晩餐のシーンで彼らが流した涙が今もまぶたに焼き付いて離れない」と、それぞれ本作をアピール。

もちろん、フランスでの大ヒットの影にはテロやキリスト教という宗教的背景があるが、修道士が生死を分かつ決意までの心の揺れを描いた本作の根底にある、信念の強さや人間の尊厳が宗教や国籍を超えて、多くの人の心をとらえて離さなかったといわれている。日本でもキリスト教が静かなブームとなっているといわれる昨今、本作をきっかけに人間の尊厳とは何かを知ることができるかもしれない。【Movie Walker】

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