『スイッチを押すとき』佐野和真や真司郎たちの役どころは?過酷な撮影も明かされる

南洋平(中央)と6人の被験者たち
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小出恵介&水沢エレナのW主演、中島良監督で実写映画化されることが決まった山田悠介原作の『スイッチを押すとき』(9月17日公開)。

国家による自殺実験の被験者にされ、極限状態に置かれた中、7年間も生き続けたY.S.C横須賀の6人。今回、南洋平役の小出恵介以外のキャスト陣の配役が発表された。

争いを好まず、芯の強さを秘めた優しさが皆の心のよりどころになっている高宮真沙美役に水沢エレナ。気弱な男の子がそのまま大きくなったような少年で、真沙美の存在が唯一の救いとなっている甲坂直斗役に佐野和真。幾度となく脱走を試みるも、全て失敗に終わっている、喧嘩っ早い孤高の少年、池田尋役に真司郎(AAA)。恐怖に満ちた単調な日々にも行動力や好奇心を失わず、生への執着や欲望は誰よりも強烈。真沙美のことが大好きでスイッチを押すことがないように秘密の手段を講じている新庄亮太役に太賀。口数は少ないが、抑圧された感情はいつも描き続けている絵にグロテスクに表現されている。母親に会いたくてたまらない気持ちを押さえている車椅子の少年、小暮君明役に阪本奨悟。大好きな両親をいつも思っている繊細な少女で、母親から送られた何百通もの手紙は非情にも資料室に保管されたまま、彼女はその存在すら知らない。時が止まった世界に生きる田原愛子役に菅野莉央。

メガホンを取った中島良監督は、世界観を体現するための演技指導はもとより、彼ら全員に求めたのは質素な生活だった。リハーサルの時期は、楽しいイベントが盛りだくさんの年末から正月にかけて。しかし6人はスイッチを渡され、それを肌身離さず携帯し、食事制限の毎日を送るというY.S.Cさながらの日々をすごさなければならなかったそうだ。

そのほかに、Y.S.C横須賀の佃所長役に西村雅彦、南洋平の先輩でYSC横須賀の看守・阪本役に福士誠治、自殺対策推進室長に田中哲司がキャスティングされている。

本作のメインとなるY.S.C横須賀のロケセットとして使用したのは鎌倉にある某廃墟だった。ここには電気や水道が通っておらず、撮影は真冬の2010年1月に行われたが、池は凍り、粉雪舞い散る中、暖房もなく、電気もつかず、水も出ない状況だったそうだ。固形燃料を燃やすストーブで暖をとり、手洗いはウェットティッシュという、何とも原始的なロケとなった。撮影用にゼネ車で電源を確保するものの、限りある電力を無駄に使うことはできず、夜の撮影では暗闇のセットの中をスタッフ、キャスト共に懐中電灯で移動したという。スクリーンに広がるのは、物語の設定にまさにぴったりの、寒々しい閑散とした雰囲気だが、そこにはスタッフ、キャストたちの寒さや暗闇との戦いがあったのだ。【Movie Walker】

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