愛する人のためにどこまでできる?身重の妻を救うべく平凡な男が大奮闘

愛する人のためなら、俺は空も飛べる!
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長編デビュー作『すべて彼女のために』(08)が異例のヒットを記録し、オスカー監督のポール・ハギスによってハリウッドリメイクされるなど、フランス映画界で今、最も注目を集めている俊英フレッド・カヴァイエ監督。そんな彼の新作『この愛のために撃て』(8月6日公開)は、誘拐された妊娠中の妻を救うべく、捨て身で奔走する男を描いたスリリングなサスペンスアクションだ。

平凡で慎ましい生活を送っていた看護助手の主人公サミュエル(ジル・ルルーシュ)とその妻ナディア(エレナ・アナヤ)は、どこにでもいる普通の夫婦。だが、突然の妻の誘拐をきっかけに、腐敗した警察組織も絡んだ一大事件に巻き込まれていく。同僚や警察を敵に回してまで、妻とお腹の子を救おうと奮闘する主人公の姿には、思わず我がことのように一喜一憂してしまう魅力がある。

そんな彼の奮闘ぶりは、この作品の見どころであるアクションシーンに凝縮されている。決死の覚悟でアパートの窓から窓へと跳び移る場面や、混み合うエスカレーターを逆走し、地下鉄が行き交う線路上を駆け抜けていくシークエンスは迫力満点だ。カヴァイエ監督自ら「ジェットコースターのような映画」と語るように、スピード感やリズム感にあふれた演出は見ているだけで気持ち良い。

前作『すべて彼女のために』で不当に投獄された妻を助けるため、平凡な日常を捨てて命がけで突き進む男の姿を描いたカヴァイエ監督。今回も“妻のために奔走する夫”という構図はほぼ同じだが、標的になるのが臨月の妊婦であることから、夫の必死ぶりと緊張感がさらにパワーアップしている。最初は貧弱で、おどおどしていた主人公が別人のようにタフに変身し、悪に立ち向かう様は感動的ですらある。愛する人を救うために、あなたならどこまでできるだろう? そんなことも考えつつ、なりふり構わぬ主人公の強さと、手に汗握るアクションシーンを是非劇場で目にしてもらいたい。【トライワークス】

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