10年の沈黙を破った鬼才の映画に主演の染谷将太「演じている時はいっぱいいっぱい」

『生きてるものはいないのか』の舞台挨拶に登壇した染谷将太と石井岳龍監督
  • 『生きてるものはいないのか』の舞台挨拶に登壇した染谷将太と石井岳龍監督

『狂い咲きサンダーロード』(80) の石井聰亙監督が石井岳龍と名を改め、『五条霊戦記 GOJOE』以来、約10年ぶりに放つ長編『生きてるものはいないのか』。本作の舞台挨拶が1月24日にユーロスペースで開催され、染谷将太や石井岳龍ら総勢15名が登壇。石井監督はずらり並んだキャストを見て「撮影は4、5人でやっていたので、私も感無量です」と挨拶をした。

登壇したのは、石井監督、染谷、高梨臨、白石廿日、飯田あさと、高橋真唯、田島ゆみか、池永亜美、札内幸太、師岡広明、羽染達也、青木英李、田中こなつ、芹澤興人の15名。原作は、人気劇団・五反田団を主宰する前田司郎の、岸田國士戯曲賞を受賞した同名舞台劇。怪しげな都市伝説を持つ大学で、次々に人々が謎の死を遂げていく。主演を務めるのは、『ヒミズ』(公開中)でヴェネチア国際映画祭最優秀新人賞を受賞した染谷将太だ。染谷は「自分の周りで、人がどんどん死んでいく。何とも言えない味わったことのない感覚でした」と激白。

高橋真唯は「服とかみんな自前なんですが、そんなふうに一から役柄のことを考えて携われたことが大きな経験となって、ありがたいことだなと思いました」と語ると、高梨臨も「オーディションでは、隣からワーとかギャーとかいう声がたくさん聞こえてきました」と振り返った。石井監督は、そんなキャスト陣をこうほめ称えた。「セリフが多くて、難しいお芝居だったので、まずできる方を選びたいと思いました。でも、皆さん自分たちで考えて表現してもらって心強かったです。日本映画には若手の方たちがたくさんいて、一緒に映画を作るってことで、とても勇気づけられました」。

また、『生きてるものはいないのか』というタイトルにちなみ、「生きてることを感じる瞬間」について尋ねられた染谷。「ご飯食べてる時とか、人と接している時です」と答えた染谷は、MCから「演技をしている時は?」と振られると「いっぱいいっぱいです」と苦笑い。彼らを終始見守っていた石井監督は「この映画をやりたくてやりました。とても誇れる作品になっていると思います」と力強く締めくくった。10年の沈黙を破った、シュールな石井ワールド、是非注目したい。【取材・文/山崎伸子】

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