浅野忠信がパールハーバーで日米の絆を確かめ合い「こんなに幸せな撮影はなかった」

ユニバーサル映画100周年記念作品『バトルシップ』に出演した浅野忠信にインタビュー
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洋上を舞台にエイリアンと世界連合艦隊の壮絶なバトルを描くアクション大作『バトルシップ』(4月13日公開)。記念すべきユニバーサル映画100周年作品となる本作に、主役級の役どころで出演しているのが、『マイティ・ソー』(11)でハリウッドデビューを果たした浅野忠信だ。そんな浅野に尋ねると、「僕はユニバーサル映画の『バック・トゥ・ザ・フューチャー』が大好きで。監督に呼ばれてユニバーサルスタジオに行った時に、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』のポスターが貼ってあって、すごい嬉しくなっちゃって!やっとここまで来れたんだなって。映画の神様がご褒美をくれたのかな」と目を輝かせた。

浅野が演じるのは、テイラー・キッチュ扮する米海軍の新人将校アレックスと、ライバルにありながら、固い友情で結ばれていく日本自衛艦の艦長ナガタ。「アレックスとは最初はやりあっちゃうんですけど、優秀な男で自分がきちんとしていないと許せないような性格。戦いの中でアレックスとも団結していく、熱いキャラクターです」と、役柄を分析。「今回は出番が多いので、『すごい役をやったんだなあ!』と驚いています」と微笑んだ。

ライバル役のテイラーも主演大作が続くなど、最もホットな俳優の一人だ。印象は? 「とにかく役に対して熱心。変に格好つけて優しさを振りまくようなタイプではないけれど、実はすごく優しい男で。本当に信用できると思ったし、勉強にもなった。やはり注目株ですよ」とリスペクトするが、自身にとってのライバルとは? 「基本的にはみんながライバル。兄弟も、父親も、子供もそうかもしれない。ライバルの人たちにとっても、『あいつには負けていられない。あいつみたいに楽しんでいきたい』って思われるような、刺激的な存在でありたいです」。

撮影はハワイのパールハーバーを中心に行われた。「これにはすごく感じるものがあったんです」と胸の内を告白する。「アメリカと日本には戦争をしてきた辛い歴史がある。それから70年経って、僕らは今、何の疑問も持たずに仲良く映画作りをさせてもらっている。感動的でしたね。撮影には退役軍人の方々もエキストラとして参加してくださって、こんなに幸せな撮影はないと思った」と振り返り、「みんなが昔のことを心に受け止めて、良い未来があったということを確かめ合えたと思う」と、充実した表情で語ってくれた。

世界で活躍する俳優となり、異国での撮影に戸惑うことはないのだろうか? 「現場のど真ん中で起きていることは、どの国に行っても変わらない。僕は日本映画に育ててもらい、色々厳しく教えてもらったこともある。でも今、それがすごく活かせているんですよね! 日本で身につけたものをしっかりやると、海外の技術スタッフはとても喜んでくれる。たとえば誰かがここに立っていたとしたら、『俺の立ち位置はここでしょ』とさりげなくナガタを演じてみる。すると、カメラマンも『タッド、お前わかってるな』って(笑)。日本でちゃんと教えてもらって良かったなと思います」。

本作で改めて感じたのは、限りない可能性と映画の面白さ。「僕のような日本人が100周年というすごい作品に出させてもらって、それが成立するのが映画の良さ。逆に日本で僕がやった映画でも、ホウ・シャオシェン監督のように海外の方が日本に来て撮影したりと、映画の現場に行ったら全く境がないんです。これはどの国の現場に行っても感じますが、おじいちゃんもいるし赤ちゃんもいる、外国人もいる。めっちゃくちゃですから(笑)。本当に映画の世界は面白い」。

パワーの源も“映画の現場”だと続ける。「現場には面白い人たちがたくさんいるので、『こういう生き方ってありだよな』とか『俺も今度、こういう取り組み方をしてみよう』とか思って。現場にいる間に、あまりにも色々なことが膨れ上がって、『早く次の映画の現場に行きたい!』と思うことがよくあるんですよ。本当に現場が良い刺激になっています」と、映画作りが面白くてたまらない様子がひしひしと伝わってくる。

映画を心から愛し、映画の神様に祝福された浅野。本作では、エイリアンとのド派手な戦いに身を投じる。「海の上でエイリアンと戦うことになるなんて! 人生まだまだ何があるかわからないですね」と目を細めた。是非、劇場で彼の勇士を見届けてほしい。【取材・文/成田おり枝】

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