『セデック・バレ』の監督が語ったビビアン・スーと安藤政信の驚きのエピソードとは?

『セデック・バレ』ウェイ・ダーション監督とイケメン俳優ダーチン
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2部構成で放つ台湾発の歴史大作『セデック・バレ』(4月20日公開)の試写会とティーチインが、3月5日に渋谷ユーロスペースで開催。来日したウェイ・ダーション監督と、若き日の主人公モーナ・ルダオ役の俳優ダーチンによる記者会見とティーチインイベントが開催された。ダーション監督は「日本公開するために、相当な努力をしました」という苦労話をはじめ、本作に出演した安藤政信やビビアン・スーのエピソードも語った。

本作の舞台は、1895年から50年間続いた台湾の日本統治時代で、そこで起きた「霧社事件」が描かれる。『第一部 太陽旗』では原住民セデック族の人々が武装蜂起するまでを描き、『第二部 虹の橋』では、日本の警察と軍による報復、セデック族の人々を襲う悲劇が描かれる。ダーション監督は、霧社事件について「台湾の教科書に史実があるんですが、たった2行か3行で。漫画を読んだら、内容が非常に複雑で ビックリしました」と語った。本作で俳優デビューをしたイケメン俳優ダーチンは、台湾の原住民のタイヤル族だ。「侵入者がやってきた時、どうやって一族や家族、山を守るのか、それを考えると、撮影に使命感が湧きました」。

日本からは、種田陽平がプロダクションデザインで参加し、安藤政信、木村祐一も出演。また、タイヤル族の血を引くビビアン・スーの熱演も光る。ビビアンについて監督は「アプローチをしたら、出演しますと即答してくれました。ギャラも一切取らないどころか、逆に資金援助までしてくれて、感謝しています。彼女は、自分の部族のみなさんのために何かをしたいということで、現場でスター気取りもせず、みなさんと共にお茶を飲んだりしていました」と語った。

安藤政信については、出演を承諾するのに時間をかけたが、決まったら全力投球だったと言う。「安藤さんから『セデック族の留学生がいれば、紹介してください。セデック族の言葉を勉強したい』と言われて。彼は3か月かけて、一生懸命言葉を勉強しました。台湾での安藤さんは、知名度の高いスターですが、現場にはマネージャーもつけず、ひとりで来るんです。オフの日はひとりであちこち行って写真を撮ったり、お茶を飲みに行ったりしていました。不思議な人でした」。

最後に監督は、こう訴えかけた。「是非、力を貸してください。歴史ドラマで重たい感じはするけど、決して退屈な映画ではないです。この映画を見て、今と過去の台湾を認識してほしい」。また、ダーチンも「この映画はたくさん素人の俳優が、特に原住民が、一生懸命演技をしました。撮影中、たくさんの役者がケガをしましたし、資金難にも陥りました。でも、全員が信念を持って完成させました」。熱い思いを持って作られた野心作『セデック・バレ』。二部構成で、尺は4時間36分だが、確かに見応えのある力強い作品に仕上がった。【取材・文/山崎伸子】

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