悪戯電話で少女が裸に?ありえないはずの事態が起こる恐怖の人間心理とは

店長のサンドラは警察の言うがままに女性店員を調べ上げる
  • 店長のサンドラは警察の言うがままに女性店員を調べ上げる

たった1本の電話に命じられるまま、身近な少女に窃盗の疑いをかけ、身体検査と称して衣服を脱がし、さらには性的な虐待まで行ってしまう。そんな常識では考えられない展開に、「いったい何の映画だ?」と思う人もいることだろう。確かにこれは、6月29日(土)より公開される映画『コンプライアンス 服従の心理』で描かれている内容だが、何とアメリカで実際に起きた話なのだ。

本作の舞台は、アメリカ郊外にあるファストフード店。ある日、いつものように多忙を極めるこの店に、警察を名乗る男から1本の悪戯電話がかかってくる。その電話が語るところによれば、店のレジを担当する一人の少女に窃盗の疑いがかけられているという。電話を受けた女性店長は、男の言葉に不信感を感じながらも、警察の言うことであれば間違いないと、少女に性的な罰まで与えることになるのだった。一見、どう考えてもあり得ない展開に思えてしまうが、実際に30の州で起きたストリップ検査詐欺事件(Strip search prank call scam)を、かなり忠実に再現しているのだ。

特殊な状況下に置かれた人間が、理性的な判断を失っていく作品と言えば、模擬刑務所で行われた心理実験をモチーフに、人間の奥底に秘められた凶暴性を明らかにした『es エス』(02)をはじめ、高校の授業として独裁制をシミュレートしたところ、生徒たちがそれに魅了されて異常な行動に走る『THE WAVE ウェイヴ』(09)など、これまでにも多々制作されている。だが、そのほとんどがミルグラム実験やスタンフォード監獄実験などの実験の中で起こった出来事を描いた作品であるのに対し、本作はありふれた日常に潜んだ状況を描いた分だけ、よりリアリティがあると言えるのではないだろうか。

ふとしたきっかけから、常識的には考えられない行動を取ってしまう人間の本質をえぐり出した本作。そんなことが起こるわけがないと笑っているあなたも、状況次第では同じような行動に出てしまうかもしれない!?【トライワークス】

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