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エレファントカシマシ宮本浩次ロングインタビュー【9/10 09年3月】

(第8回より続く)

―歯車になるっていうのは、言い方を変えると、周りがあっての自分、ということですよね。

「おっしゃるとおりです」

―そういうふうに思えるようになったのって、いつごろなんですか?

「ごく最近ですね。まあそう“思って”いるし、事実“そう”なんですよ。事実そうなんです。ものすごいわかりやすいのが、うちのマンションの管理人さんの話なんですけど。毎日ちゃんと壁を拭き、ガラスを磨き、床をそうじして、でも別に喜んでも悲しんでも何でもないっていう、そういう感じで…。12年間住み込みで働いて、大変だったと思うんだけど、『もう引退します』なんて言ってこの前辞めて。それまで毎日、ごみ捨て場も、床も、ガラスもすごくキレイだった。なんか気持ちいいんですよね、“なんか”が! 例えばお正月に『お年賀です』って海苔を持ってくと、パッて受け取ってくれるのもすごく気持ちよかった。それだけ一生懸命やってるからなんだよね」

―「いいですいいです」とか言わない。

「言わない! そう。福岡でツアーあったら、明太子買ってきてね、」

―え!? 買ってくるんですか!?

「そうそうそう、だって俺好きなんですもんその管理人さんが。まあ、管理費、給料はもらってんだけど。62歳くらいのご夫婦だったんですけどね。こう、持ってくと『ありがとうございます』ってスッと受け取って。で、あとで『あの明太子おいしかった』とか感想言ってくれたりして。でね、すごい“歯車”感のリアルな実例なんですが、その管理人さんは、陽気で、明るくてね。お祭りなんか行くときには、奥さんは2歩ぐらい下がって、で、こう、くわえたばこで歩くみたいなところもかっこよくてさあ。好きだったんですよ。その、たぶんいろんな苦労はあったと思うんだけど、12年間マンションの管理人をすごく精一杯やるっていうことのかっこよさっていうか…」

―なるほど、自分の、“やるべきこと”を、

「そう、テリトリーを。“オレのテリトリィ”(『It’s my life』)じゃないけど、それを自分で確認して、“昇れる太陽”でまた出かけていくっていうかっこよさ。『Sky is blue』で“昨日の俺を 結局洗い流して行く”って歌ってるんですけど、これ、ほんとは洗い流せないんだけど“結局”洗い流していく、っていうことなんです。いろいろあるけど“結局”出かけちゃう、んですよね。“どこまでゆけば俺は”ってセンチメンタルに言ってるときも、陽気なときもあるけど、結局は」

―さらに、やるべきことをやることが、周りを救う。

「そうです。自分のテリトリーで精一杯やることが、知らず知らず周りの人を気持ちよくしたり、幸せにするっていうことのかっこよさ」

―“歯車”感は、最近になって思われてること、なんですか。

「最近ですね! ほんっとに最近」

(第10回に続く)【シュシュ編集部/滝本志野】

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