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【連載第1回】私の“泣けるゲーム”〜杏野はるなさん編〜

「MOTHER2 ギーグの逆襲」より
  • 「MOTHER2 ギーグの逆襲」より

いま私は20歳ですが、最近のゲームよりもむしろ自分が生まれた前後の時代のゲームに、とても興味があります。なぜなら自分の両親の青春時代のことをすごく知りたいからです。人はどうしても自分のことに忙しくて“親孝行を!”と思っていても、目の前にある問題を解決することで精一杯になってしまい、なかなか打開することができません。でもゲームや音楽、映画を通して当時を見てみると、案外当時の両親の「姿」が見えてくるのです。

今回「泣けるゲーム」として選んだのは1994年に、木村拓哉さんのCMでも話題になった「MOTHER2 ギーグの逆襲」です。ゲームデザインはコピーライターの糸井重里さん。音楽には鈴木慶一さんなど、非常に豪華なメンバーで作られています。かかわっている方々がもともとゲーム業界と関係がないことはすごく新鮮で、ほかのゲームにはないハートフルな作品に仕上がっています。

超有名ゲーム「ドラゴンクエスト」と同じロールプレイングというジャンルですが、ドラクエでは敵は完全なるモンスターで、舞台は中世を意識したものです。しかし、「MOTHER」では違います。敵もお話も私たちと同じ等身大の普通の世界。例えば少年たちが使う武器も剣や盾ではなく、「バット」や「フライパン」「野球帽」と、すべてが等身大。だからこそ彼らの冒険は、プレーヤーの実生活と不思議なリンクをしてくるのです。これは、私がすごく好きな映画「スタンド・バイ・ミー」に似ています。普通の少年少女たちのちょっとだけ不思議な冒険。それまでの男の子たちが好きだった「剣、魔法、戦闘」と違い、ゲームの方向性は「友情、不思議、両親」というイメージになっています。 

私がこのゲームで最も好きなところ。それは両親の存在です。プレー開始時に自分の「好物」を決めることができます。仮に「グラタン」と決めたとします。すると、温かい自分の家に帰るたびに、優しいママが「グラタン」を用意してくれています。そんな小さな心使いが心に響き、涙を誘います。実は、小学生で初めてプレーした時は泣きませんでした。普通のゲームとして淡々とプレーしていたような気がします。でもいま、あらためてプレーしてみると涙が出てしまう…。きっと、すべての事が新鮮に思えた時代の、ステキな思い出を呼び起こしてくれるからだと思います。

「スタンド・バイ・ミー」で私が一番好きな言葉があります。劇中、近道をした4人が沼にはまってしまい、やがて沼で水遊びが始まります。そこで主人公のコーディーが「バカなことやめろよ、子供じゃないんだから」と言います。すると、やんちゃなメガネのテディーが「そうさ! 子供さ、子供時代は二度と来ない!!」そう言って遊びつづけるのです。何気ないひと言ですが、グッとくる言葉でした。そんな「あのころ」の気持ちを教えてくれるゲームが「MOTHER2 ギーグの逆襲」です。「大人も子供も、おねーさんも」ぜひ。

※選者・コメント=杏野はるなさん/1988年4月9日生まれ。14歳のころからグラビア、CM、TVなどで活躍する。レトロゲームを通して昔の時代のことを伝える“ゲームアイドル”。雑誌連載は「ニンテンドードリーム」など多数。【構成=シュシュ編集部】

「MOTHER2 ギーグの逆襲」…「MOTHER」の続編として1994年に発売された。裏山に隕石が落ちた日から、主人公の「ぼく」はある事件に巻き込まれ、「ともだち」と共に冒険を開始する。現在は両作品がセットになり、GBA用「MOTHER 1+2」として販売中。
●対応機種/ゲームボーイアドバンス ● 発売日/03年6月20日 ● 価格/4800円 ● プレー人数/1人 ●メーカー/任天堂

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