第67回カンヌ国際映画祭がついに開幕!オープニングはニコール・キッドマンの『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』

『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』でグレース・ケリーに扮した、ご機嫌なニコール・キッドマン
  • 『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』でグレース・ケリーに扮した、ご機嫌なニコール・キッドマン

第67回カンヌ国際映画祭が現地時間5月14日夜にフランス・カンヌでいよいよ開幕。現地より到着したシネマアナリスト・まつかわゆま氏のレポートを掲載!

始まりました、カンヌ国際映画祭。毎年のことですが、前日にカンヌ入りすると、心配になっちゃうくらい“準備中”なんです。けれど、一夜明ければ、いやー、ソワレ(夜の興行)の頃にはすっかり「ハイ、これがカンヌ国際映画祭でございます」という感じに出来上がっています。ここの人たちには「終わり良ければすべて良し、でしょ。何か?」という精神が貫かれているんじゃないかといつも思います。

さて、今年のオープニングは『グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札』(10月日本公開)。ニコール・キッドマンがモナコ公国に嫁いだグレース・ケリーを演じる“事実にインスパイアされた”物語です。公国側には今ひとつ受けが良くないようですが、独立した個人としてキャリアの頂点に登らんとしている女性が王室に入り、伝統の壁にはばまれつつも愛と家族のためそしてその延長として国民のため立ち上がるという「物語」になっていて、一人の女性の決意を描く映画として楽しめます。ちょっと『アナと雪の女王』にも通じるお話、ですよね。日本人には特に親しみやすい、かも。

今年の審査委員長はカンヌ国際映画祭の歴史で唯一の女性パルム・ドール受賞者ジェーン・カンピオン。9人の審査員がずらりと並ぶと女男女となって、女性審査員が一人多い5人になっています。もちろん「ひたすら見て、討論して、作品を吟味して賞を選ぶ」と記者会見では言っていたカンピオン審査委員長ですが「応募作品の割合では女性監督が多いくらいなんだけれど」と少し残念そうでした。それでも今年のコンペには女性監督の作品が2本入っています。その一本が河瀬直美監督作品で、ご本人はパルム狙いを公言しているとか。さて!?

コンペの1本目の上映もありました。『TIMBUKTU(原題)』という、モーリタニア人監督の作品。狂信的イスラム集団が支配する地域で起こる事件を並列して描いています。重たい社会的告発を含みながら、淡々とした語り口とさりげないユーモアが加えられたシニカルな笑いで見せてくれる作品でした。

「いよいよ熱戦の火蓋が切られた」というところなのでしょうが、審査員たちの会見はいたってほのぼのしたものでした。「ここにいる皆が映画愛を持って審査するでしょう」と締めくくったカンピオンがどんな結果を見せてくれるのか、楽しみに待ちたいものです。【シネマアナリスト/まつかわゆま】

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