小澤征悦主演の異色刑事ドラマ「TEAM」の裏側をPに直撃(後編)

佐久は過去や素性もほとんど明かされない。ただ真相究明にのみ力を注ぐ姿は、かつて同枠で放送された「相棒」シリーズにおける右京(水谷豊)などとはまた違う主人公像になっている
  • 佐久は過去や素性もほとんど明かされない。ただ真相究明にのみ力を注ぐ姿は、かつて同枠で放送された「相棒」シリーズにおける右京(水谷豊)などとはまた違う主人公像になっている

今期、実力派・個性派俳優が“連ドラ初主演”した連続ドラマから、小澤征悦が地上波連ドラ初主演を果たした「TEAM -警視庁特別犯罪捜査本部-」の面白さに迫るインタビュー。

後編ではドラマプロデューサーの藤本一彦氏に、「TEAM―」が目指した“新しい刑事ドラマ”と“新しい刑事ドラマの主人公”への思い、そして最終回に向けての見どころを語っていただいた。

■「仲間は誰も佐久を評価しない」

――佐久=小澤さんの脇を固めるキャラクターは、田辺誠一さんが演じる真面目な島野係長、ベテランの小菅(渡辺いっけい)、野心家の谷中(西田敏行)など、佐久とは逆に“刑事ドラマ”らしい、佐久に負けない強い個性を持つ人たちがそろっていますが、これらのキャラクターや俳優陣たちはどういう意図で起用されたのでしょうか?

キャラクターについては「佐久の回りに必要な人を置いていった」という感じです。なにせ佐久がクセのある人物ですから、逆に回りを“らしい”刑事たちにすると、面白い関係になるだろうなと思っていたんです。

――いや、渡辺いっけいさんが演じる小菅の粘っこい性格や、西田敏行さんの謀略家ぶりは、本当に「らしいな」という感じです。

そう、だから役者さんについても、わりと役柄のイメージに合う人を素直に起用させいただきました。その中でも、小澤さんとの共演が初という方がけっこういらっしゃるんです。だから、そういう意味でも新鮮なものになるんじゃないかと期待はしていました。

――「TEAM」というタイトルですが、「TEAM」はいわゆる刑事ドラマ的なチームのまとまりにはならないところが新鮮だと思うんです。例えば、佐久は誰からも慕われるボスになる様子はないし、佐久の挫折を13係が支える展開にもならないし…。

佐久の功績で事件は解決するんだけど、佐久みたいな人間には13係の誰もなりたいと思わないんですよね(笑)。事件を解決する手腕に関して、島野は少し尊敬の念を抱いたりしていますが、その手法とか佐久の性格については全く評価していませんから。

■“ナチュラリスト”な新しい刑事像=佐久を作るために

――こういうのもなんなんですが、佐久は見ていて刑事ドラマの主人公にしては過去例を見ないぐらいとっつきにくい人だと思います(笑)。佐久の本質的な部分というか、キャラクターを設定する上で一番こだわったところはどこだったんでしょうか?

これは小澤さんの意見で非常に言い得ていると思うんですが、佐久はナチュラリズム的な生き方にひたすら傾倒している人間なんです。

――ナチュラリズム的な生き方?

言い換えると、佐久は自然体ですべてのものに接していくから、うそをつかないんですよ。そして、うそをつく人間を絶対に信用しない。他の刑事ドラマの主人公にはないこの徹底ぶりを武器に、佐久は事件を解決していく、そこの面白さは見せられているかなと思います。

――なるほど。佐久のあの行動は、すべて自然体であるがゆえの行動だったわけですね。最後に、作品がクライマックスに向かっていく中での見どころを教えてください。

小澤さんも佐久も、そして話のつくりも基本はブレません。何かにすり寄ることもないです。ただ、見れば見るほど「ああ、こういうことなんだよな!」と楽しんでもらえる作りにはなっています。

――最終回間近ですが、これから見ても大丈夫でしょうか?

もちろん、初めから見ていていただいている方々は4話目ぐらいで助走ができているので、より楽しめると思います。でも途中から見ていただく人も、登場する人間の性格をつかんでさえいただけたら、家族で見ても一人でも見ても楽しく見られるドラマだと思います。あとは、小澤さんたち俳優陣の芝居力がものすごいですから、そこだけでも引き込まれると思います。ぜひ楽しんでください。

「TEAM―」は、6月11日(水)に最終話を迎える。最終話では、山中で起きた殺人事件を機に、佐久とこれまである程度の利害関係を保ってきた谷中(西田敏行)が決定的に対立。さらに死刑判決をめぐる政治的問題にも発展し、佐久が初めて管理官を外されるピンチに陥ってしまう。佐久がどのような“策”を講じて、事件解決するのか注目だ。

ドラマ「TEAM-警視庁特別犯罪捜査本部-」
毎週水曜夜9:00-9:54
テレビ朝日系で放送

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