石田衣良が池袋を語る!例えるなら…クラスで5番目の女子

「池袋ウエストゲートパーク」の舞台にもなった池袋。コピーライター時代、石田衣良もよく遊んでいたという
  • 「池袋ウエストゲートパーク」の舞台にもなった池袋。コピーライター時代、石田衣良もよく遊んでいたという

「池袋という街はクラスで5番目にかわいい子って感じですよね」と語る作家、石田衣良。彼のデビュー作にして出世作、小説「池袋ウエストゲートパーク」(以下IWGP)シリーズは、池袋が舞台の物語だ。「池袋って大都会でありながら、どこか居心地がいい。銀座、新宿、渋谷、六本木とは違って気軽に付き合える街なんです。クラスで一番の美人と話すと緊張するけど、5番目なら気軽に話せるでしょ(笑)」と、池袋の印象を語る。

IWGPを書いた17年前は、コピーライターとして市ヶ谷で働き、有楽町線ですぐに行ける池袋は身近な存在だったという。「遊ぶのはいつも池袋でしたね。たまたま身近だった池袋を選んだけど、小説の舞台としてはぴったりでした。それ以降の日本の15年ぐらいの変化がきれいに表れているんです。都市と田舎の接点にある街で、普通の人が住んでいる。日本の縮図ともいえる街ですね」シリーズ初期は、舞台となる場所を歩き回り写真を撮っていたという。

取材中「小説の中でよく使ったな」と懐かしそうに見上げたのは西口のマクドナルド。今時の若者がたむろする店内など、池袋の何気ない日常を活写。小説で描かれているのは、過去でも未来でもない、常に今のリアルだ。「IWGPの枠を使って目の前で起こっているその時代の問題を書いているんです。物語に置き換えると社会問題も理解しやすくなりますから。エンターテインメントってそういうことですよね」。

最新作「憎悪のパレード」の帯に脱法ドラックの文字が踊る。発売から程なくしてこの問題が社会的にクローズアップされ始めた。「作家の感性やレーダーって、時代に合う人もいれば早い人もいる。僕は割と早く書きすぎる方かな」。

取材時は色使いが個性的なジャケットでふらりと現れた。「着る服にブランドは全然関係ないですね。なるべく個性的で売れ残っている服を買います(笑)」。カオスの街、池袋の中でも異質に見えるその服装。周囲と交じり合わない服をシャープに着こなし、街の匂いを嗅ぎ、言葉にならない時代のムードを切り取る。クールな世直し人でもある彼の目には、今の池袋はどんな風に映っているのだろうか。

「池袋はこれからも古くからある日本の習慣と新しい時代の流れの接点の場所であってほしい。チェーン居酒屋と高級ブランドショップが違和感なく隣り合わせにある“ダサかっこいい街”。消毒された均質な街ではなく、人間らしい街として進化し続けてほしいです」【東京ウォーカー】

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