声優・釘宮理恵の魅力は「成熟と可愛らしさの同居」。『楽園追放』水島監督がヒロイン抜擢の理由を明かす!

水島精二監督に声優・釘宮理恵の魅力を聞いた!
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『機動戦士ガンダム00』の水島精二監督と、『魔法少女まどか☆マギカ』の虚淵玄(ニトロプラス)がタッグを組んだオリジナルアニメーション映画『楽園追放 Expelled from Paradise』がいよいよ11月15日(土)より上映となる。水島監督のもとに集ったのは釘宮理恵、三木眞一郎、神谷浩史という、時代を代表する声優といっても過言ではない実力派キャスト陣。水島監督を直撃すると、「僕が望む、ベストなものをそろえてもらった」と満面の笑みで語る。虚淵脚本の魅力、キャスト陣への信頼感をたっぷりと語ってもらった。

水島監督と虚淵にとって、初めてのオリジナル劇場作となる本作。「フル3DCGで長編を作れないか」という企画に、水島監督が参加することになったのはおよそ3年前にさかのぼるとか。「虚淵くんの作ったプロットがあって、それを見せられて監督の打診があったんです。僕は以前から虚淵くんとは友達だったので、お互いに『いつか一緒に仕事をしたいね』という話はしていて。しかもそれを3DCGという新しいジャンルでできる。それは楽しそうだなと。嬉しい思いで引き受けました」。

地球が廃墟と化した時代を舞台に、電脳世界ディーバの捜査官・アンジェラと、地上世界からディーバをハッキングする“フロンティアセッター”という謎の存在、地上調査員・ディンゴが織りなす物語。それぞれの立場・正義が交差するなかで、真の楽園とは?というメッセージを投げかけられるが、水島監督は「いろいろな視点がきちんとシナリオにあった」とうなずく。「僕も、自分がどの意見に特化するわけではなく、なぜそれぞれがそう思っているのかを描きたいタイプで。最初にプロットを読んだ時点で、『ああ、これはそれぞれの視点を描くことが軸になっていく話だ』と理解ができましたし、それを表現するための会話やエピソードは、やっぱりすごくうまいなと思いました。さすがだなと」。

『魔法少女まどか☆マギカ』の脚本家として知名度を上げた虚淵。これまで手がけた作品においても、残酷な展開があるものが多いが、「『楽園追放』は“白淵玄さん”です」と水島監督。とはいえ、虚淵作品の魅力が存分に詰まった内容となっており、水島監督は「人間の多様性。キャラクターを甘やかさないところ」こそ、虚淵作品の良さだと話す。「その世界において、きちっと生きていて、創造主である我々によって甘やかされていない。そこにはすごく共感しますね。僕は現実と地続きな物語が好きで。それぞれが楽園を求めていて、それぞれが人間とはいかなるものかを葛藤しながら、その答えを導いていく。普段、僕が考えているテーマと見事に合致していて、そういう意味では、感性の近いライターなんだと思います」。

声優陣については、早い段階からメインの3人をイメージしていたという。「3人とも僕がリスペクトできる役者さん。過去にお仕事をしている仲間なので、『ベタだな、鉄板だな』と言われますが、それだけ信頼できるんだから、いいじゃん!って(笑)。釘宮さんは、シナリオとキャラクターのデザインを並行して進めている、かなり早い段階でアンジェラ役としてイメージしていましたね。三木さんは、ある程度シナリオが書き上がってきたときに、ディンゴの魅力が一番伝わる人と思ってイメージをして。フロンティアセッター役には、立ち位置やデザインを決めていくなかで、どういう声や喋り方がいいかと思ったら、神谷くんならハマるなと。ただ、神谷くんのファン層が望んでいるキャラクターではないし、本人も忙しいですからね。どうかなと思ったんですが、『水島さんと虚淵さんなら、是非やりたい』と言ってくれて」。

彼らの熱演によりなんともチャーミングなキャラクターが完成したが、釘宮は「リアルにアンジェラに近い存在」と話す。「彼女が今回演じているアンジェラは、体は幼い10代の女の子なんです。釘宮さんはキャリアのある方ですが、成熟した大人の考え方と可愛らしい声が同時にあるのが魅力で。そういう意味では、リアルにアンジェラに近い感性があるのかなと思います。彼女は結構、天然で、柔らかい子なので、そういう部分も含めて、アンジェラの幅を出すにあたってはすごく適していたと思います」とキャスティングに大満足。「僕自身、彼女のお芝居が大好きなんですよ。なので、いつか、ヒロインとしてきちっと起用したいと思っていたんです。これまでは、弟役やかなり歪んだ女の子役をお願いしてしまっていましたからね(笑)!」

熱っぽく、楽しそうに『楽園追放』について語ってくれた水島監督。あふれる笑顔からも完成作への自信のほどがうかがえるが、それも納得。スタッフ、キャストのエネルギーと人間への愛が104分にギュッと詰まった渾身作とオススメしたい。【取材・文/成田おり枝】

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