クラフトビールの次はフレーバービール旋風?キリン開発担当に迫る!

キリンビールマーケティング部・商品開発研究所・ 新商品開発グループの中川紅子さん(写真左)と渡辺美里さん(同右)
  • キリンビールマーケティング部・商品開発研究所・ 新商品開発グループの中川紅子さん(写真左)と渡辺美里さん(同右)

ビール醸造所の個性が光る“クラフトビール”が注目されている中、キリンビールより新たな発泡酒「キリン フレビア レモン&ホップ」(税抜198円)が11月25日に発売された。その概要を、同社マーケティング部・商品開発研究所・新商品開発グループの中川紅子さんと渡邊美里さんに聞いた。

「キリン フレビア レモン&ホップ」は、爽やかな香りが楽しめるビールに、果実の香りが加わったおいしさが特徴だ。ビールの原料である麦とホップを発酵させて、レモンの果汁とフレーバーをプラス。ビールともビアカクテルとも違う、新しいカテゴリーの“フレーバービアスタイル”の発泡酒である。

日本ではあまりなじみのないフレーバービールだが、欧米ではビールにベリーやピーチを加えたビアカクテルなどが浸透している。「実はビール大国のドイツでも、ビール離れが数年前から顕在化しています。調べていくと、現地の若年層にはビールをレモネードで割ったラドラ―という飲み物が定着していることがわかりました」。渡邊さんは今回の商品をきっかけに日本でもフレーバースタイルのビール類を定着させようと意気込む。

また、開発のきっかけについて渡邊さんは「調査を行ったところ、ビールの味覚の好みに世代差があることが分かりました。20代は全体的に苦味がないものを好んでおり、まずはビールのおいしさや飲むことの楽しさを知っていただくためにも、“苦くないビール類”の研究・開発がスタートしました」と語る。

数あるフレーバーの中から、レモンがなぜ選ばれたのか?その経緯について中川さんに質問すると、「若年層はビールよりも、チューハイやカクテルなどを好んでいることが分かっています。そのチューハイの中でも、最も人気の高いフレーバーがレモンです。レモンの爽やかさを新しいビール類にも適用できないかを考え、そこからはひたすら、レモンの風味が引き立つように、開発を続けました。レモンフレーバーとマッチするホップの選定や、苦味を抑えながらもビールらしいキレやのどごしが出るような製法などの試行錯誤を重ね、ようやく、レモンとビールらしさのどちらの味わいも楽しめる商品が完成したのです」と話してくれた。

そんな「キリン フレビア レモン&ホップ」を実際に飲ませてもらったところ、レモンの酸味とほのかな甘みはもちろん、ビール特有の飲み応えもしっかりと感じられる、これまでにない味わいを楽しむことができた。アルコールは3%とやや少なめだが、味のバランスを保つうえでは最適なアルコール度数だそうで、キレのあるすっきりとした後味は、ビール好きでもきっと満足できるはずだ。

ちなみに同商品は、ビンの形状で販売することにも強いこだわりがあるのだとか。その狙いは渡邊さんによれば「若い人をターゲットとするには商品にスタイル性が必要だと考えました。以前から、女性のお客様から『コンビニやスーパーで缶ビールを買うことに抵抗がある』という意見が多数寄せられていました。そのため、細身のサイズ感で、透明感のある緑をキーポイントに容器を開発しました」。形状と色合いにも理由があるそうで、「通常、ビール瓶といえば茶色ですが、あの色と瓶の厚さには、“光による味の劣化を防ぐ”という意味合いがあります。本商品に関しても、最初は別のカラーバリエーションも想定していたのですが、緑の中でもこの緑の色合いが最も品質を保持できるんです」と、裏話も聞かせてくれた。

キリンビールといえば、ここ最近、クラフトビールの開発に力を入れていることでも話題になっているが、そこにはどのような狙いがあるのだろうか?これに対しては「クラフトビールは、お客様のさまざまな嗜好やライフスタイルに合ったビールを提案し、ビールの可能性を広げることができるカテゴリーです。キリンとしてもこのカテゴリーは重要視しています。今回は“香り”に着眼した“フレーバービアスタイル”の商品を発表させていただきました。ビールにあまりなじみのなかったお客さまにも、この商品やクラフトビールというカテゴリーを通してビールの魅力を伝えていきたいと考えております」と中川さんから明確な答えが返ってきた。

従来のビールとは一線を画し、爽やかな風味と飲みやすさを追求した“フレーバービアスタイル”の新商品「キリン フレビア レモン&ホップ」は、現在、セブン-イレブンなど発売中だ。【東京ウォーカー】

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