松山ケンイチ、青森凱旋!地元で撮った映画に感慨深げ

話題作が待機する松山ケンイチ
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自主映画『ジャーマン+雨』(07)で注目を集める横浜聡子監督の新作『ウルトラミラクルラブストーリー』(公開中)。主演は人気実力を兼ね備える若手俳優の松山ケンイチ。同じ青森出身のふたりに、地元で撮りあげた奇想天外な本作の魅力を裏話とともに語ってもらった。

松山ケンイチは満を持しての凱旋作に、「青森だから成立した作品」と感慨深げ。

「今まで撮影中に身内と会うなんて状況はなかったので、仕事をする感覚とリラックスした気持ちがごちゃごちゃという、味わったことのない不思議な精神状態で撮影が進行していました。もし違う土地で撮影していたら、全然違った作品になったんじゃないかなぁ」

そう振り返る彼が演じたのは、青森で暮らす一風変わった青年・陽人(ようじん)。常識はずれで畑仕事も失敗ばかりだけど、子どものようにピュアで何事にも縛られないキャラクターだ。

「陽人は、周囲の目とか関係なく自分の世界を確立しているんです。だからひとつの物事に集中した時にすごいパワーを発揮することができるし、そんな彼を周囲の人たちも受け入れている。それが陽人の持つ“自由”だと思います」と松山が語ると、続けて横浜聡子監督は「最初は陽人がもっと狂暴なキャラクターになるんじゃないかと心配しましたが、松山さんが演じたことでチャーミングなキャラクターになりました」とニッコリ。

物語は、東京から町子(麻生久美子)がやって来たことから動き出す。彼女に初めての恋をした陽人は、猛烈アタックを開始するが、相手にされない。そんなある日、キャベツ畑に首だけ出して埋まる遊びをしていた陽人の身に変化が起こる。強烈なインパクトを放つこのシーン、撮影も大変だったようで。

「陽が落ちる前に畑に入り、夜になるまでその状態でした。キャベツと同じ目線で世界を見るのは初めての経験でしたから、新鮮で。人がすごくでっかく見えました。それに身動きできないから、ちょっと恐怖も感じましたね」

この一件を境に、別人のように振舞う陽人。書く文字は、ひらがなから漢字交じりの長文になり。一方的にまくしたてていた会話も、言葉のキャッチボールができるまでに。ネギ畑を耕すシーンでは、見事な鍬さばきも披露している。

「鍬を握ったのは初めてなんですけど、(陽人の変化を見せるため)手慣れているよう意識しました。でも、実はあのネギ、全部根元からスパっと切れているんですよ。結局、作物を全部壊しているんですね(笑)」と裏話を披露。ちなみに、祖父母が農家という彼は『デトロイト・メタル・シティ』(08)で、トラクターの操縦もお披露目している。

彼女に好かれたいという一心で、次々とミラクルを起こす陽人の姿に「ものすごく強い思いで突き進めば、現実でもこういう奇跡を起こせるんじゃないかって思わせてくれた」という松山は、「その気持ちは忘れたくないし、みんなにも伝わるといいなと思う」とコメント。

最後に松山が「町子先生と陽人が森の中を散歩するシーンがあるんですけど、完成した映画を見た時に『青森にもこんなにいい景色があるんだぞ! どうだ見たか!!』と誇らしい気持ちでいっぱいになりました」と胸を張って締めくくった。本作は、自然豊かな青森の景色を背景に、全編津軽弁で繰り広げられる究極の愛の物語。その真価は映画館で確かめて。【MovieWalker/大西愛】

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