医者も絶賛! 医者役・鶴瓶が手術もやった!?

左から:瑛太、笑福亭鶴瓶、余貴美子
  • 左から:瑛太、笑福亭鶴瓶、余貴美子

『ゆれる』(06) で国内の映画賞を総なめにした西川美和監督の最新作は、笑福亭鶴瓶主演で医療問題を問いかける『ディア・ドクター』(6月27日公開)だ。6月15日、鶴瓶、瑛太、余貴美子、西川美和監督による舞台挨拶が、映画にちなんだ東京医科大学病院内で行われた。

本作で鶴瓶が扮するのは人情味溢れる僻地の医師・伊野だ。ある日、伊野は失踪するが、調べていくうちに、伊野が隠していた重大な秘密が明らかになる。

西川監督は、今回も自ら原作・脚本・監督を手がけているが、内容が医療問題を扱うだけに、医学監修を東京医科大学のドクターたちが務めている。今回の試写会では、そのドクターや医療スタッフも映画を鑑賞した。東京医科大学の臼井学長は、「医者から医学生、看護士、医療従事者など、それぞれの立場から医療問題を考えるにおいて、価値のある教材です」と本作を大絶賛。

今回、映画初主演を飾った鶴瓶は、西川監督の手腕を高く評価。「映画は監督のものなんで、言われたとおりにやりました。まだ、監督34歳ですよ。手にのりそうな(小柄な)人ですが、信念があって、言わはることは的確!」

医者役は楽しんで演じたという鶴瓶。「人形ですが、針を使って手術をしたりして、すごく楽しかったです。だって、医者なんてなれないじゃないですか。憧れですから。劇中に出てるのは実際の村の人たちで、エキストラもほとんど素人。その人らから人生相談とかされて、実際に伊野になったような感じでした」

また、瑛太も「僕は研修医を演じましたが、白衣を着て、首から聴診器をかけ、胸にペンライトをもって。本当に楽しかったですね」と語った。

余貴美子からは、驚きのネタが?「5月に急性胃腸炎になり、救急車のなかで『東京医科大学!』って指定したら、こちらへ連れてきていただいて。本当にお世話になりました」

続いて西川監督も、映画の撮影前に入院した病院でいろいろなことを思い、それを脚本に活かしたと言う。「入院する前は、お医者さんって立派で、人間と神様の間のような人だと思ってましたが、お話を聞いたらすごく人間的でした。でも、改めて人間がやる仕事としては、いかに大変かということもわかりました。だから、現場でがんばってるお医者さんにエールを贈る意味でも、タイトルを『ディア・ドクター』にしたんです」

上映終了後には監督、医学監修を務めた東京医科大学・太田祥一教授によるティーチインも行われ、ここでも賞賛の声が上がった。あるドクターから「間違ってるところはひとつもなく、言葉にもリアリティがありました」という声が上がれば、研修医の方からは「自分の理想とする医者と現実とのギャップがうまく描かれてるなと思いました。僕は今2年目ですが、初心を思い出しました」という意見も出た。

医療関係者も太鼓判を押す『ディア・ドクター』は、リアリティに基づいた内容と、西川監督ならではの深い人間洞察力で描かれたドラマが見事な1作だ。すでにモントリオール世界映画祭コンペティション部門に出品が決定しているし、今後も西川監督はさらに株を上げそうな予感がする!【MovieWalker/山崎伸子】

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