【本誌連載の拡大版!】“うっちー”インタビュー(2)「目指せ!ローズ超え!」

語り口に誠実な人柄出ていました
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――右打者のプロ野球史上歴代最高打率を目標にするのはどうでしょう。歴代1位はベイスターズにいたローズが99年にマークした3割6分8厘5毛です。

「ベイスターズの球団最多安打もローズの192本ですよね。打率は上下するけど、ヒットの本数は打てば打つだけ増えていくので、どちらかというとヒットの本数にこだわりたいですね。1試合2本ずつ打てばローズの記録も……そういう可能性があることはすごくうれしいことですし、完全に不可能な数字ではないと僕の中では思っているので、1打席1打席を大事にしていきたいですね」

――9月15日時点で160本ですから、残り21試合で32本ですね。その目標を達成できれば、おのずとローズの打率も……ちなみに3冠王を3度獲得した右打ちの大打者・落合博満ですら3割6分7厘4毛が最高です。

「歴代のそうそうたる方々の名前を聞くと、何だかすごいことをやろうとしているんだな、というのが僕の中でもあるんですけど。まだまだやるべきことがたくさんある選手だと思っていますから」

――こういうことを聞くと恐縮ですが、ベイスターズファンは今シーズンに関しては内川さんと村田さんの打撃タイトル獲得だけを楽しみにしています。

「ベイスターズに所属する一員としては、勝敗の結果が出ていないというのはファンの皆様に申し訳ないという気持ちが一番強いですし、勝っていく中で自分が成績を残せることが一番と思っています。ただ、勝利以外の部分で自分の成績で評価してもらえるというのは非常にありがたいことだと思いますし、個人タイトルの争いに絡めることもそんなに毎年あることじゃないので、ホント、プレッシャーや緊張を楽しみながら、いろいろな経験をしたいとは思いますね」

――恐縮ついでにもうひとつうかがいます。所属チームの勝率より高い打率を残せば戦後のプロ野球史上で初、歴代でも3人目になります(笑)。

「なかなかチームの勝率が伴わないことがホントに悔しい。でも、これだけ負けても応援してくれるファンの存在というのは心からありがたいことだと思いますし、『選手が真剣に戦っている姿に見に来ています』というファンレターもたくさんいただきます。ベイスターズの選手全員が『きょうは絶対に勝つぞ』という気持ちで試合に臨んでいますし、それは残りわずかになったシーズンでも変わりません。個人的な部分でも数字を残すことはありますけど、必死な姿、100%のプレーを見せることがファンの方々を喜ばせることだと思ってこれからもプレーしたいと思います」

――そうしたチームの勝利に対する貪欲な思いが、得点圏打率(9月14日時点で4割6分9厘)でも両リーグを通じてトップを独走させる原動力になっているのでしょうか。

「去年まではチャンスだからこうしなきゃいけない、ランナーを返さなきゃいけないという過剰意識がすごく働いていたと思うんですけど、ことしはランナーがいようがいまいが打つボールは同じだ、という気持ちに変わってきた。そう思ったら楽になったというか、変に細工して打とうとか、変に巧く打とうという姿勢がなくなった部分はありますね」

――体調維持のために氷風呂に入っているとうかがいました。

「いままで夏場やシーズン終盤の苦しい時期を乗り越えたことがなかったので。ことし初めてオールスター戦に出させていただいたんですけど、何人かに話を聞いていく中で『氷風呂と温かい風呂に繰り返して入ると血行がよくなって疲れが取れる』と言われて。じゃあやってみようかな、と」

――ちなみに、どなたから聞いたのですか。

「ヤクルトの青木さんです」

――打率2位で猛追してくる青木さんですか!

「はい。8月の最後の3連戦で内野ゴロを必死に走ってセーフにした青木さんの姿を見たときに、青木さんにとって首位打者はそれぐらいこだわりのあるタイトルなんだな、と思いました。僕はファーストなので(青木さんがベースを踏む時に)執念が伝わってきて。生半可なことじゃタイトルは取れないんだな、と気合いを入れ直しました」

――ちなみに、ゲンかつぎなどをするタイプですか?

「僕も普通の人間ですから、けっこうしますよ。昨日はこの道を通って打てなかったな、となれば道を変えたり、この服を着て打ったからちょっと早く洗濯に回したり。ウチはバットのすべり止めスプレーが2本置いてあるんですけど、こっちを使って打ったらまた同じスプレーを使おうかな、こっちを使って打てなかったから別の方を使おうかな、という感じですね。右足からバッターボックスに入って打ったから今度も右足から入ろうかな、というのもありますね。ホームランを打ってベンチに帰ってきた選手とハイタッチして、その手をそのまま自分の体につけたり。ちょっとした気分転換ですね。今シーズンは僕から他の選手にあげることもちょっと多くなっていますね(笑)」

→その(3)に続きます。

◆横浜ベイスターズ
http://www.baystars.co.jp/

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