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次なるブームは“コーヒーチェリー”?秘めた可能性に迫る

東京ウォーカー(全国版) 2016年3月18日 14時50分 配信

カウンターコーヒーの普及やサードウェーブの到来を受け、コーヒーブームに沸く昨今の日本。全日本コーヒー協会の調査によると、2015年、日本国内のコーヒー消費量は46万トンを超え、過去最大となった。

私たちの生活に欠かせない存在となったコーヒーだが、コーヒー豆の元々の姿は意外にも知られていない。一般的によく目にするコーヒー豆は、収穫したコーヒーの実の果皮と果肉を除き、焙煎したものである。

収穫される前のコーヒーの実は、茶色いコーヒー豆からは想像もつかない、鮮やかな赤色が特徴だ。“コーヒーチェリー”と呼ばれるこの果肉が、ここ最近注目を集めている。

日本初の“コーヒーフラワー”商品化に成功

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ベーグル専門店のBAGEL&BAGELは、コーヒーチェリーを粉末化したコーヒーフラワーを、日本で初めて商品に使用。2015年11月、「コーヒーフラワーチョコベーグル」(190円)を発売した。

同店を運営する、ドリームコーポレーションの広報担当者は、「コーヒーフラワーの約50%は食物繊維で出来ており、その他にも多くの栄養素を含んでいます」と話す。カフェ酸やクロロゲン酸、フェルラ酸といった抗酸化成分に富み、鉄分やカリウム、ビタミンAなども豊富だ。

健康面に優れているだけでなく、社会貢献のメリットもあるという。通常、コーヒーチェリーは河川などに廃棄され、環境問題を引き起こしているが、商品に使用することで水質汚染の解消につながる。さらに、途上国のコーヒー農園で働く人々の生活向上にも寄与できるとあり、良いこと尽くしなのだ。

ハワイの人気商品が日本へ

日本ではまだ目新しいコーヒーチェリーだが、ハワイでは以前より、その健康効果に着目した商品が販売されてきた。これらが少しずつ、日本にも上陸し始めている。

2015年2月、東京・六本木に日本1号店をオープンしたFORTY NINER HAWAIIは、ハワイ・オアフ島の老舗パンケーキ店。同店では、「コーヒーチェリートリプルベリーパンケーキ」(1922円)や「コーヒーチェリーアサイーボウル」(1490円)といった、コーヒーチェリーを使用したメニューを楽しめる。

コンビニエンスストアで購入できる商品も登場している。ナチュラルローソンでは2015年8月より、コーヒーチェリーを原料としたハワイのエナジードリンク「コナレッド オリジナルブレンド」(486円)の取り扱いを開始。ベリー系の甘酸っぱい味が特徴で、ジュース感覚で飲める手軽さが魅力だ。

果肉の持つ甘味を缶コーヒーに活用

栄養価に価値を見出した商品が増加する一方で、今年2月には、果実としての味わいに着目した缶コーヒーが、ダイドードリンコより発売された。

「ダイドーブレンド うまみブレンド」(希望小売価格・税抜115円)は、カフェチェーンやカウンターコーヒーに慣れ親しんできた、20代から30代に向けて開発。コーヒーチェリー抽出物を原材料として加えることで、従来の缶コーヒーとは異なる味を追求した。コーヒー本来の深いコクに、コーヒーチェリーのほのかな甘味が調和し、豊かな旨味を引き出している。

同社の開発担当者は、「ダイドーブレンドは香料無添加にこだわり、素材本来のおいしさをお届けしています。今回は原点に立ち返り、コーヒーという素材を丸ごと生かそうというアイディアにたどり着きました」と開発の経緯を述べている。

コーヒーチェリーは他の果物同様に痛みやすいため、鮮度を保ったまま入手することに苦労したという。特許技術により鮮度を保たれた原料が見つかったことで、商品化が実現したそうだ。

コーヒーブームの裏側で廃棄され続けてきた副産物に、光が差し込み始めている。“スーパーフルーツ”という言葉では語り尽くせない、大きな可能性を秘めたコーヒーチェリー。今後さらに活用されていくに違いない。【東京ウォーカー】

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