行定勲監督、高良健吾、橋本愛が熊本県民の強さを称える「みんな笑顔を絶やさない」

行定勲監督、高良健吾、橋本愛が舞台挨拶に登壇
  • 行定勲監督、高良健吾、橋本愛が舞台挨拶に登壇

熊本出身の映画監督・行定勲監督が、熊本県のPR映画として撮った映画『うつくしいひと』のチャリティ上映会が、急遽4月25日にテアトル新宿で開催。熊本地震直後に九州入りし、本震を体験した行定監督が、主演の橋本愛、高良健吾と共に舞台挨拶に登壇した。行定監督は熊本の被災者について「前向きです。ただ、疲れているんです。それをわかってやってほしい。そこがいちばん伝えたいことです」と語った。

『うつくしいひと』は、熊本城、菊池渓谷など、熊本の美しい町並みでロケを敢行した人間ドラマ。橋本愛、高良健吾、姜尚中、石田えりら熊本出身の俳優陣とくまモンが共演している。主演の橋本は「こういうことがあって、とても複雑ですけど、映像に残しておいて良かったなと思いました」とあふれる思いを告白。

行定監督は「映画の力ってあるんだね。記録すること。これは我々が取り組んだ去年の10月に撮った熊本の空気と風景です」と感慨深い表情を見せた。

17日朝に博多から被災地に入り、3日間給水活動をした高良は「みなさん力強く元気で、地元のみんながユーモアを忘れてなかった。その強さはすごく感じました。給水活動をしていても、子どもたちを先に回してくれる。どの給水ポイントもそうで、疲れた雰囲気は確実にあったけど、みんな笑顔を絶やしていませんでした。」と熊本の人々の心の美しさや強さを称えた。

橋本も「私の友人は、被災を笑いに変えていました。祖母と電話している時も、笑ってた。そういう側面も知ってほしいと思いました。もちろん大変ですが、大変すぎて笑いがあふれる瞬間があるというのも伝えたいと思った」と、熊本の人々がどんなに辛い状況でもユーモアを忘れずにいることを強調した。

また、舞台挨拶後の会見では、行定監督と高良健吾が悲痛な思いを激白。ネットで横行している“不謹慎狩り”について高良は「僕らは、ジャッジされる仕事かなとは思っています。良いことも悪いことも受け止めなければいけない。でも、その人たちの心の真ん中には、支援したいとか、応援したいという気持ちがあります。表面的なミスで揚げ足をとって、その人たちを批判するなんて……」と真摯な表情を見せる。

行定監督は「取材している側もバッシングされるんです。地元のテレビ局のキャスターやレポーターたちは、本当に寝てない。顔が変わっています。そういう(頑張っている)ことが本当に一瞬で否定されることが、本当に腹立たしくなります。被災地のみんなの疲れは並じゃない。でも、自分たちの足で復興の力を作り出そうと頑張っている。どうかそういう人たちの揚げ足を取らないで」と訴えた。

舞台挨拶の最後には、『うつくしいひと』の主題歌を手掛けた、「忘れらんねえよ」の柴田隆浩も登壇し、同曲を熱唱した。

『うつくしいひと』は、今後、チャリティ試写会を行うほか、チャリティを目的に有料配信されることも決定した。その収益は、熊本の復興支援にあてられる。行定監督は「みんなで、美しい熊本県を取り戻そうとしている。長いスパンになるので、これからも応援していただければうれしいです」と呼びかけた。【取材・文/山崎伸子】

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