贅と英知の結晶!フランス発の2シータークーペ

3月にスイスで開催されたジュネーブモーターショー2016。例年、各メーカーから意欲作が出展されているが、そこで初公開されたのが「E-TENSE(イー・テンス)」。これはグループPSAの高級車ブランド「DS AUTOMOBILES」が送り出した、EVパワートレインを搭載したコンセプトカーだ。ド派手なイエローのボディーカラーが印象的なこのクルマ。その秘めたる性能を、世界のモーターショーにも足を運ぶ編集部きってのクルマ好き、副編集長・I塚の解説を織り交ぜつつ解剖した。

E-TENSE グループPSA

グループPSAのブランドロゴ
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E-TENSE  PSA(プジョーシトロエン)
  • E-TENSE PSA(プジョーシトロエン)

ヨーロッパ三大モーターショーの一つが今年も開催!

――I塚さん、今年もデトロイトにジュネーブなど各国でモーターショーが開催され、HOTなニュースも続々と聞こえてきますね。

今ちょうど第14回北京モーターショーが開催中だよね。ちょうどGWだし、行ってみる?(笑)

――さすがI塚さん、フットワークが軽い。

とはいえ、モーターショーも比較的新しいものから歴史深いものまであるよね?例えば、3月に開催されたジュネーブモーターショーは、初開催が1905年で、今年が86回目なんだって!

――1905年が初開催!明治時代から続いているわけですか。そんな昔から行われているとは驚きですね。

ジュネーブは、出展されるクルマがもしかしたら世界一?ってぐらい、とにかく派手なんだよね。

――なるほど。ということは当然ワールドプレミアとなるクルマも多く出展されますね?

DSの『E-TENSE』 1
  • DSの『E-TENSE』 1
DSの『E-TENSE』 2
  • DSの『E-TENSE』 2
DSの『E-TENSE』 3
  • DSの『E-TENSE』 3
DSの『E-TENSE』 4
  • DSの『E-TENSE』 4
DSの『E-TENSE』 5
  • DSの『E-TENSE』 5

例えばこのクルマも、ここが世界初公開らしい。

――一体どこが出展したクルマですか?

これはDS AUTOMOBILESが出展した『E-TENSE』っていうコンセプトカー!

――DS AUTOMOBILES…ですか?

DS AUTOMOBILESは、当コンテンツにも何回も登場しているプジョー・シトロエンが新たに作った高級車ブランドなんだよね。

――なるほど。いつぐらいにできたブランドなんですか?

確か1年ちょっと前ぐらいかな?そんな新しい『DS AUTOMOBILES』がコンセプトカーとはいえ、すぐにでも市販されてもおかしくないほど造り込まれたクルマを出展したわけだから、そりゃ注目もされるよね。

――確かに。ぜひ詳しく知りたいところですね!

DSの『E-TENSE』 6
  • DSの『E-TENSE』 6

DSを冠したEV登場を示唆?

このクルマで興味深いのは、車名に“E”の文字があるように、EVパワートレインを搭載した完全な電気自動車にしたことなんだ。

――このクルマはEVなんですね。でもなぜ?

DS AUTOMOBILESは、化石燃料を使用しない電気自動車のフォーミュラ“フォーミュラE”への参戦も開始しているし、EVパワートレインにかなり可能性を抱いているんじゃないのかな?

DS AUTOMOBILES 1
  • DS AUTOMOBILES 1

――なるほど。ではこのクルマは、その可能性を具現化したプロトタイプということですね。

ただ、そうなると近い将来、DSブランドでEVが発売されるかも、ってことになるよね。

――このEVパワートレインはどんな性能なんでしょうか?

モーターが最大出力402hp、最大トルク516Nmってことらしいから、かなりパワフル。特に電気モーターが発する最大トルク516Nmという数値は、世界的に見てもハイパフォーマンスモデルと言って差し支えないレベルだよ、うん。そのおかげで0-100km/h加速は4.5秒、最高速は250km/hにもなるっていうんだから、このクルマかなりやるよね。

――それは確かにハイスペックですね。

それに床下に配置されたリチウムイオンバッテリーは、一回の充電で、最大360kmも走行できるらしい。

――それだけ走れば、日常使いも遠出もまったく問題ないですね。

アバンギャルドな挑戦を具現化!

このフロントマスクに採用されている通称“ダブルウィング”を継承しているところなんかはいかにもDS車っぽい!そうそう、確かにこのクルマのヘッドライト、ちょっと面白い感じだったなー。

――面白いとは?

アヴァンギャルドな挑戦を現実に具現化! 1
  • アヴァンギャルドな挑戦を現実に具現化! 1

左右に並んだ8灯のヘッドライトが目を引くけど、ここに“DS ACTIVE LED VISION”っていう新しいシステムが採用されたらしく、360度ぐるりと回転するんだって。

――ヘッドライトが360度回転??

イグニッションをONにするとHIDヘッドランプが回転して、正面位置にスタンバイするらしいんだよ。確かにこれだとロードエリア全面を照射することができるし、状況によって照射量を調整できるから、雨天の走行時とかに活躍するだろうね。

――なるほど。それは画期的なアイデアですね。

うっすらと浮かび上がる文字 1
  • うっすらと浮かび上がる文字 1
うっすらと浮かび上がる文字 2
  • うっすらと浮かび上がる文字 2

他にも遊び心があるなーって思うのが、この写真。よく見るとブレーキランプ点灯時は、ランプとランプの間にDS PERFORMANCEの文字が浮かび上がってるんだよ。

――確かに! 何か機能に直結するようには見えないので、フランス流のしゃれって感じですね。

アヴァンギャルドな挑戦を現実に具現化! 2
  • アヴァンギャルドな挑戦を現実に具現化! 2
アヴァンギャルドな挑戦を現実に具現化! 3
  • アヴァンギャルドな挑戦を現実に具現化! 3

まあこれは実際に市販されたとしても、採用されないだろうね(笑)。

――それは残念。メッセージが流れても面白そうですよね。

あとクルマのモノコックは、カーボンファイバーを使用しているみたいだけど、エクステリア・デザインに親和性を加味しているって何かで見たな。

――親和性を加味とは?

きっと見てくれをアピールするだけのショーカーってことなんだろうね。全てのパーツが生産車に用いるモノを採用しているらしいし、生産までを考慮したデザインってことなんでしょ?

――なるほど。すぐに市販されてもおかしくないというのは、こういうところも考えられているからなんですね。

アヴァンギャルドな挑戦を現実に具現化! 4
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アヴァンギャルドな挑戦を現実に具現化! 5
  • アヴァンギャルドな挑戦を現実に具現化! 5

インテリアも、この写真を見る限りコックピットはかなり造形に凝っていて感じがいい!

――確かに、なんだか複雑なデザインですね。

だけど、ドライバーの正面に12インチのモニターパネルを配して、そこでさまざまな情報を表示したりと、デザインだけじゃなく使い勝手も考えられているみたいなんだよな。それに黒と緑を基調にしたインテリア・デザインに、質感の高いレザーを使用しているのもgood!

――まさに高級車ブランドに恥じない造りなわけですね。

今後の展望に期待大!

やっぱり『E-TENSE』って、見れば見るほど現実的なんだけど、前衛的って感じだよなー。

――かなり造り込まれていて、いつ市販化が発表されてもおかしくないって感じですね。

アヴァンギャルドな挑戦を現実に具現化! 6
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アヴァンギャルドな挑戦を現実に具現化! 7
  • アヴァンギャルドな挑戦を現実に具現化! 7

ただグループPSAって、コンセプトカーとして発表したクルマを市販化するってイメージがあまりないのが残念だな…。

――ということは、市販化はあまり現実的ではないのでしょうか?

どうなんだろうね。ただ、ここまで意識したコンセプトカーを発表したんだから、今後DSからEVが出る可能性はかなり大きいんじゃないかな。

アヴァンギャルドな挑戦を現実に具現化! 8
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【週刊ジョージア】

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