亀田大毅、“旅人”になるのは延期!ボクシング指導者に!!

元プロボクサー・亀田大毅
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元プロボクサー・亀田大毅が、WEBマガジン「週刊ジョージア」の「ほろ苦インタビュー」に登場。現役時代の“苦い”話や今後の展望について語った。今回はその一部を特別公開!

リングで背負い投げ…

――大毅さんは、今だに2007年の世界フライ級タイトルマッチで「内藤大助を背負い投げしたボクサー」というイメージがつきまとっていると思うのですが…。

まあ、仕方ないです。本当に申し訳ないことをしたな…と思っていますし。

「負けたら切腹する」

なんて言ってしまうほど、余裕で勝てると勘違いしてた内藤さんに全然パンチが当たらず…。

「なんとかして捕まえなアカン!」

という気持ちで、自分でもワケが分からん状態になってあんなことを…。

――我を忘れてしまったと。何ラウンド目で、実力の差を感じましたか?

4ラウンド目です。

1ラウンド目に、セコンドのオヤジに「内藤は、どうや?」って聞かれたときは、「弱い。俺チャンピオンになれるわ」って言ったんですよ。

パンチ力があるって有名やったのに「全然無いな」と思ったから。

そして3ラウンド目、僕の攻撃で内藤さんが目のすぐ近くを切ったんです。

そんとき「よっしゃ!目ぇ切ったぞ」って勝利を確信しました。

目を切ると、あんまり見えへん部分が出てくるから、そこだけ狙えば絶対勝てるって。

――勝利を確信したのに、次のラウンドでは実力に“差”を感じたんですか?

そう。突然、僕のパンチが当たらなくなったんです。

“経験の違い”が出たんですよ。

今考えると、あのときの僕は内藤さんの“計算通り”の動きをしてたんやと思います。

調子に乗って、狙いが分かりやすいフックばっかり打ってた。

内藤さんはそれを見切って避けながら“ちょんちょんちょーん”って手を出すだけで勝てる状態やったんです。

内藤さんからしたら“簡単な相手”やったと思いますよ。

――なるほど…。そして一年間のライセンス停止処分。「負けたら切腹」発言を蒸し返され、マスコミや一般の人から「切腹しないの?」とも。

そりゃ、あんだけ大口叩いたら言われますよね。

自業自得ですが、当時10代だった僕にはきつかったです。

今なら「すみません!もうちょっと生きさせてもらっても、よろしいでしょうか?」とか、返せるんですけど(苦笑)。

――史郎さんのお話では、帰宅後に深夜の台所で包丁を見つめていたそうですが…。

その夜のことは、あんまり覚えてないんですよ。

でもオヤジが言うなら、そんなことがあったんかもしれませんが…。

僕がしっかり覚えてるのは、

「こんなに弱い俺は、絶対チャンピオンになられへん…もう、ボクシングやめよう」

と考えてたことだけです。

ボクシング指導者に!?

――2013年スーパーフライ級チャンピオンになりますが、その2年後に網膜剥離※で引退を…。(※もうまくはくり/眼球の網膜がはがれ重症になると失明する。目の付近を殴られることが多いボクサーの職業病)

「ボクシングって“ツンデレ”やな」って思いました。

というのも、網膜剥離を発症する寸前まで、ボクシングは嫌いで。

だけどチャンピオンになれたし、積極的に練習してたら実力もついてきて、好きになってきたところやったんですよ。

そしたらある日、目がよく見えへんようになってきて、病院に行ったら診断は網膜剥離…。

「あ~!俺はボクシングを好きになったらアカンかったんやー!!」って落ち込みましたね。

――そんな状況にも関わらず、最後に失明の危険を冒してまで試合を。

“もう1回だけ”でいいから、試合をしたかったんですよ。

そのために、1年で4回も手術を受けました。

せやけどこの手術が、術後に長期間「一歩も動いたらダメ」というもので…。

――歩くことすら?激しい運動とかではなく。

目の膜ってすごく薄いから、せっかく手術をしても少し揺れただけでダメなんです。

だから、体作りもまったくできない…。

なんとか試合にこぎつけた2015年のときは、体力がまったくなくて、視力も完全には回復していない状態でした。

――試合どころじゃないですね…。

案の定、そこまで強くない相手やったのに負けてしまいました。

ホンマは、軽い調整試合のつもりやったんですよ。

ほぼ勝てる相手とやってみて、どれくらい戦えるか試してみようって考えやったのに…。

試合中、全然動かれへんでセコンドから「何してんねん!」と怒鳴られ、「ゴメンな…ホンマにしんどいわ!!」って。

しかも、目が完全に治ってないから相手との距離感すら分からへん。

試合後にオヤジとお兄ちゃんと、「俺はもうアカンわ…」と。

――引退を決断…。

まあ、失敗を怖れずにやってきた結果ですから、後悔はしてないです。

最後の試合も、逃げてリングにすら上がらへんという選択肢もあったんです。せやけど、僕は闘いました。

失敗を怖れずに挑戦してこそ、学ぶことが多いから。

――なるほど…。

僕はボクシングでもたくさん失敗してるから、指導する側に回った時はお兄ちゃんとか和毅より、教えるのがうまいんですよ。

あの2人は天才やから、普通の人がなんで失敗するかが分からへん。

でも僕は「ほら、こうやってみて。できたやろ?」と言えるんです。

だから、今後は子供にボクシングを教えるとか、そういったことをやってきたいですね。

――確か、以前は“旅人”になりたいとおっしゃっていましたが?

なりたかったですね、旅人に。

だけど、自分の子供ができましたから。

今は子供を大きくなるまで育てて…その後で旅人になれればと思ってます(笑)。

※インタビュー全文は「週刊ジョージア」(https://weekly-g.jp)に掲載中【週刊ジョージア】

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亀田大毅(かめだ・だいき)●1989年生まれ、大阪府出身。第42代WBA世界フライ級王者。第25代IBF世界スーパーフライ級王者。日本人ボクサー史上11人目の2階級制覇達成選手。

取材/野村博史(DUAL CRUISE) 撮影/洲脇理恵(MAXPHOTO)

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