よい暮らしは、よい習慣から。1日5分でいままでの自分を変える「習慣化メソッド」

『30日で新しい自分を手に入れる 「習慣化」ワークブック』(古川武士/ディスカヴァー・トゥエンティワン)
  • 『30日で新しい自分を手に入れる 「習慣化」ワークブック』(古川武士/ディスカヴァー・トゥエンティワン)

 勉強、運動、貯金、ダイエット……。毎日の習慣にしようと決めても続かずに三日坊主になってしまう。みなさんのなかにも思い当たる人はいないだろうか。途中で挫折してしまうのは本人の意志が弱いからだろうか。いいえ、実は続かない人の多くは習慣付けの正しい方法を知らず、誰もが陥る挫折パターンにハマっていたからだった。

『30日で新しい自分を手に入れる「習慣化」ワークブック』(古川武士/ディスカヴァー・トゥエンティワン)は、コンサルティング業を営む著者が確立した「習慣化メソッド」により、1ヶ月で習慣を身につけるコツを解説している。

 そもそも何故、新しい習慣を継続するのが難しいのか。

 心理学によれば、脳には「安全、安心、安定」を保つために、いつも通りを維持しようとする「習慣引力」という本能があるそうだ。朝起きて、顔を洗い、歯を磨き……という、すでに身についた習慣を維持するため、無意識に日常の変化に抵抗してしまうのだ。習慣化とは、身につけたい習慣を「いつも通り」と脳に認識させることだという。

 習慣引力を振り切るには、習慣を生活リズムに取り込むことだ。

 最初にすべきは毎日のスケジュール管理である。ポイントは、習慣のための時間を優先して確保してしまうこと。仕事の時間を優先し、睡眠時間を削って無理をしては必ずどこかで挫折する。習慣の時間を優先することで仕事を効率化して残業を避けたり、時短調理で食事を工夫したり、時間の無駄を省ければ日々の生産性の向上にも繋がる。

「習慣化メソッド」では、3つの原則を設けている。

(1)一度に1つの習慣に取り組む

「早起き、ジョギング、片づけ」など異なる習慣を一度に始めた場合、どれか1つが破綻すると総崩れになる。まず早起き、次にジョギング、その次に片づけというように、1つの習慣が身についてから次の習慣に取り組む。

(2)ルールはシンプルに

 例えば、英語学習の場合、朝の電車通勤中に英単語の暗記、昼休みにリスニング、夜は文法学習など、複雑なルールを設けると困難になりがち。先に何をやれば効果的かを考えて行動を1つに絞る。

(3)結果より行動を重視する

 結果にこだわると達成できなかったときの反動で挫折しやすい。軽めのダイエットで目標体重に届かなかったからと、より無理な減量を続けるとリバウンドで逆効果になりかねない。習慣を続けていれば結果はいつか必ずついてくる。

 また、人によって挫折しやすい時期や原因はパターンとして決まっているため、ある程度の対策を立てることで乗り切れるという。「習慣化メソッド」では、習慣を始めた日から数えて「反発期(1~7日目)」、「不安定期(8~21日目)」、「倦怠期(22~30日目)」と定めている。

 スタートしたばかりの反発期は習慣引力が強い時期であり、挫折率がもっとも高い。具体的な対策としては、小さく始めることだ。毎日1時間の英語学習を習慣化するなら、まず15分の聞き流しから始める。慣れてきたら徐々に時間を延ばして、暗記や文法学習に移る。そして毎日の記録をつけること。記録することで自分の実績が見えて、自己管理できるようになるという。

 不安定期になると、急な仕事の残業やプライベートの予定が入ってきたり、突発的なアクシデントに振り回されたりして、続けたいのに途絶えがちになる。先に述べた習慣の時間を優先に取って、他の生活時間を圧縮して凌ぐか、あるいは1日5分でもいいから続け、成果をゼロにしないのが肝心だ。

 倦怠期までくれば習慣化の8割は達成しているが、同じことを続けていると飽きてマンネリ化してしまうのも人間だ。そんなときは勉強場所を自宅からカフェに変えたり、教材を変えたりと、小さな変化を持ち込んでみる。そして次の1ヶ月のプランを考えておこう。ステップアップして英会話教室に通うというのはどうだろうか。いままでの1ヶ月はあくまで通過点にすぎないのだ。

 本書にはワークブックとして、実際にペンで書き込んで毎日の記録をつけるフォーマットが用意されている。慣れた人はビジネス手帳や日記帳に写して使ってもよいだろう。

 年末に入り、いよいよ大詰め。やり残したこと、できなかったこと、心残りがある人もいるかもしれない。来年こそは飛躍したい、自分を変えたい、新しく挑戦をしたいという人は、こちらの本を参考によい習慣を身につけることから始めてみてはいかがだろうか。

文=愛咲優詩

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