興行収入205億円突破、『君の名は。』コミカライズ第2巻発売! 映画とも小説とも異なる、コミカライズの良さとは?

『君の名は。』(新海誠 原作、琴音らんまる 漫画/KADOKAWA)
  • 『君の名は。』(新海誠 原作、琴音らんまる 漫画/KADOKAWA)

 今夏全国公開されたアニメ映画『君の名は。』。『秒速5センチメートル』や『言の葉の庭』などで知られる新海誠監督の最新作とあって、公開前から期待が寄せられ、その後は言わずもがなの大ヒットを記録。国内での興行収入はなんと205億円を突破し(12月12日時点)、歴代4位に。邦画のみだと、1位の『千と千尋の神隠し』に次いで歴代2位となる。

『君の名は。』は原作小説も続々重版がかかり、『ダ・ヴィンチ』2017年1月号で特集された「BOOK OF THE YEAR 2016」では、小説ランキング部門で堂々の1位を獲得。映画、小説ともに大勢の人から支持されていることを示す結果となった。

 そして、映画、小説ときたら、次はいよいよマンガだろう。作画担当に琴音らんまるさんを配しコミカライズされた『君の名は。』の第2巻が、12月23日(金)に発売された(電子版も同日配信)。このマンガ版も、また良いのだ!

 すでに映画や小説でその世界観に触れている人が多いであろう本作。そのため、無駄な説明は省くとして、コミカライズの良いところは、一つひとつのシーンを噛みしめることができる点にある。女子高生・三葉が宮水神社で行う神事の厳かなシーン、男子高生・瀧が憧れの先輩とデートをするシーン、そして2人が入れ替わり戸惑うコミカルなシーン……。映画を観た人も小説を読んだ人も、印象に残っているシーンをあらためて振り返りつつ楽しむことができるだろう。

 第1巻で描かれたのは、2人の入れ替わりが突然起こらなくなってしまったシーンまで。それを機に、瀧が動き出す重要な場面だ。そして第2巻では、謎に満ちた物語が急展開を迎える。三葉と瀧との間に流れる時間のズレ、三葉の過去、そして隕石落下事故で失われた命。そのすべてが明らかにされ、読み手の胸を熱くさせる。特に第2巻では、三葉を探す瀧の独白が随所に散りばめられており、それがまた涙を誘う。

 ビジュアルイメージを確立させる映画、内面描写で魅せる小説。マンガはそのどちらの役割も兼ね備えているため、キャラクターの表情と独白で、より深く心情に迫ることができる。物語をおさらいするにはうってつけの表現方法なのかもしれない。

 第2巻のラストでは、再び三葉と入れ替わることに成功した瀧がみんなを救うため、隕石落下を防ごうと立ち上がるところが描かれる。ここから物語はクライマックスへと突入。マンガならではの方法で読み手に感動を届けてくれるだろう。本作にすでに触れている人はもちろん、残念ながらタイミングを逃していたという人は、これを機に国民的名作の世界に足を踏み入れてみてほしい。

文=五十嵐 大

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