NYの中にもうひとつのNYを作る!? その発想って一体!?

フィリップ・シーモア・ホフマン(左)扮する人気劇作家のとんでもない発想とは?
  • フィリップ・シーモア・ホフマン(左)扮する人気劇作家のとんでもない発想とは?

『マルコヴィッチの穴』(99)、『エターナル・サンシャイン』(04)など、奇想天外な作品群の脚本家である鬼才チャーリー・カウフマンが、『脳内ニューヨーク』(11月14日公開)で待望の監督デビュー。毎回、思わずのけぞりそうになる大胆不敵な設定の物語を、どうやって産み出すのか? カウフマンを直撃してみた!

なんと本作では、フィリップ・シーモア・ホフマン扮する人気劇作家が、現実のニューヨークの中に、自分の頭の中にある“もうひとつのニューヨーク”を作り出そうとする。その驚きの発想はどこから来るの!? 「特別なことではないよ。そういう発想はいつも持っている。謎や矛盾、腑に落ちない夢のようなアイデアが好きなんだ。今まで書いた作品には全てそういう要素が含まれていると思う」。確かに観ると???と、脳みそをまさぐられるような設定の映画が多い。

「いつも持っている」ということは、常日頃からどんなことを心掛けているのか? 「観察することだ。自分自身と世界を観察しなければいけない。それが作品を書く上で重要だと思う。人生のあらゆる側面を探求すること。1つの出来事に対する人々の反応は非常に複雑だし、時には過去の事柄をたどることもできる。観察することは常に大事で、登場人物の肉付けにも役立つんだ」。

では、今回脚本だけに止まらず、満を持して監督デビューした理由とは? 「理由はいくつかあるよ。若い時は俳優もやってたし、監督業にもずっと興味があって、大学ではその勉強もしたよ。やがて脚本を書くようになり、その作業は今でも楽しんでる。でも書いたものを最後まで自分の手で手掛けてみたいとはずっと思っていたんだ。今までどの監督とも良い関係を築いてきたけど、それは僕個人のビジョンとは異なるものだったからね。俳優との共同作業もやってみたかったし」。でも、監督をしたらしたで別の苦労があったに違いない。

実際、メガホンをとってみて難しかった点とは? 「脚本段階で監督するつもりはなかったんだ。監督の目線になると見方が変わるね。予算やキャスティングなど、実用的なことばかり考えてしまう。難しさという意味では、意識を実用的な考えにシフトしなければいけなかったことかな。脚本家としてはむしろ実用性は邪魔だから。面白さは自分しか想像しなかったビジョンが映像という形になる点だ。僕のビジョンをより自由に再現できるから」。

なるほど、常に独創的な世界観を創り出してきたカウフマンだが、『脳内ニューヨーク』ではより一層彼自身の脳内で広がっていたものに近づけたということか。さらにカウフマン色が色濃く出ている本作は、きっと観る人の脳にも心地よい刺激を与えてくれるはず。【Movie Walker/山崎伸子】

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